
この寺について
山口市北部の山あいに開かれた真言宗御室派の古刹。文武天皇2年(698年)、役小角が岩窟に熊野権現を勧請し、その岩窟を「龍の蔵」と名づけたことが寺号の由来と伝わる。
天平13年(741年)には行基が千手観音を刻み、七堂伽藍を建てたという。
境内には樹高45メートル、推定樹齢900年の大銀杏がそびえ、国の天然記念物に指定されている。
山口三名滝のひとつ鼓の滝が落ち、雪舟の作と伝わる庭も残る。山口有数の紅葉の名所である。
歴史・由来
この寺は、二度はじまっている。
最初は修験の場としてだった。文武天皇2年(698年)、役小角がこの地の岩窟に熊野権現を勧請したと伝わる。役小角は日本の山岳修行の祖とされる人物である。そのとき彼は岩窟を「龍の蔵」と名づけた。龍蔵寺という寺号は、寺が建つより前に付いた岩窟の名から来ている。
寺の形になるのは、それから四十年余りのちのこと。天平13年(741年)、行基がこの地に千手観音を刻み、七堂伽藍を建てて寺号を定めたという。行基は各地に寺と橋と池を築いた奈良時代の僧で、東大寺大仏の造営にも関わった。本尊の千手観音は、その行基の作と伝えられている。
修験の岩窟の上に、奈良の官寺文化が重なった。山の宗教と平地の仏教が出会った場所、と言い換えてもいい。滝と岩窟と巨木がいまも境内の中心にあるのは、この寺の出発点が山にあったからである。
寺には木造千手観音菩薩坐像、木造不動明王立像、木造毘沙門天立像などが伝わり、いずれも県の指定文化財となっている。池泉回遊式の庭園は雪舟の作と伝わる。雪舟は大内氏の庇護のもと山口に長く滞在した画僧で、県内には彼の作と伝わる庭がいくつも残る。
見どころ・特徴
【大銀杏】観音堂の前に立つ、推定樹齢900年の巨木。樹高45メートル、根回り12.7メートル。国の天然記念物であり、山口市の「市の木」でもある。昭和62年(1987年)の台風で大枝を失い、いまの姿になった。幹の空洞には観音像が納められている。黄葉は11月中旬から下旬。見上げても梢が視界に収まらない大きさで、写真では伝わらない。
【鼓の滝】山口三名滝のひとつ。三段に落ちる滝の中段がくびれ、その形が鼓に似ることから名がついた。中段の岩窟には仏像が彫られている。いまも滝行の場として使われている。
【雪舟の庭】池泉回遊式庭園で、雪舟の作と伝わる。大内氏の山口に雪舟がいた時代の空気を、いちばん静かな形で残している場所。
【大聖青不動明王像】高さ10メートルの巨大な不動明王像。山の斜面を背にして立つ姿は、境内でもっとも目を引く。
【奥の院】本堂から約500メートル奥へ入ったところにあり、途中に摩崖仏が刻まれている。役小角に始まる修験の寺、という出自を体で確かめられるのはこの道である。歩きやすい靴で。
【修行体験】座禅、説法、祈祷、滝行を体験できる(いずれも要予約)。見るだけでなく参加できる寺は多くない。
【ぐち聞き地蔵と厄落とし】愚痴を聞いてくれる地蔵、名刺を貼ると事業が伸びるという中国四大聖地佛堂、ペット供養の馬頭観音など、参拝者が手を動かして関われる仕掛けが境内に点在する。
【紅葉】山口有数の紅葉の名所で、例年11月中旬から下旬が見頃。大銀杏の黄と楓の赤が同時に来る時期が、この寺の一年でもっとも美しい。
年中行事・お祭り
【牡丹まつり】例年4月
境内の牡丹が見頃を迎える時期に合わせて行われる。
【紅葉まつり】例年11月中旬
大銀杏の黄葉と楓の紅葉が重なる、一年でもっとも人の集まる時期。
このほか座禅・説法・祈祷・滝行の修行体験を随時受け付けている(要予約)。開催日・開催有無・時間は変更される場合があります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
学び・特徴
主祭神
千手観音菩薩不動明王毘沙門天
社格
真言宗御室派
創建
文武2年(698年)役小角開基(伝)/天平13年(741年)行基建立(伝)
ご利益
厄除け健康・病気平癒心願成就商売繁盛
テーマ
紅葉山・登拝
基本情報
住所
山口県山口市吉敷1750
参拝時間
4月〜10月は8:00〜17:30、11月〜3月は8:30〜17:00。入山料は大人200円、中高生100円、小学生50円。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
山口市吉敷1750。JR山口駅から車で約15分、中国自動車道 山口ICから車で約10分。市街地から北へ入った山あいにあり、公共交通機関の便は限られるため車が便利。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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