この寺について
石龍山(せきりゅうざん)と号する曹洞宗(そうとうしゅう)の観音堂で、秩父三十四観音霊場の第28番札所です。本尊は馬頭観世音菩薩(ばとうかんぜおんぼさつ)。武甲山(ぶこうさん)の西のふもと、そそり立つ石灰岩の大岩壁の真下に朱塗りのお堂が建ち、すぐそばには県の天然記念物・橋立鍾乳洞(はしだてしょうにゅうどう)が口を開けています。お堂は秩父市の史跡に指定されています。
歴史・由来
【岩壁と洞窟に抱かれた観音堂】
橋立堂を理解する鍵は、「岩」「洞窟」「馬」の三つです。この三つが、ここを他の札所にはない特別な場所にしています。
【2億年の旅をしてきた岩】
お堂の背後にそびえる岩壁は石灰岩でできています。ジオパーク秩父によると、この石灰岩のもとは約2億年前、5000キロメートル以上も離れた南の海に生まれた火山島の上で育ったサンゴ礁です。海の底のプレートに乗って長い時間をかけて運ばれ、約1億5000万年前に大陸側へ押しつけられて、いまの秩父の大地の一部になりました。
【胎内くぐりの霊場】
岩壁の下には、国内でも珍しい縦穴型の鍾乳洞があります。昭和11年(1936)に埼玉県の天然記念物に指定されました。この洞窟は、昔から「胎内(たいない)くぐり」の霊場として巡礼者に親しまれてきました。洞窟を母のおなかに見立て、くぐり抜けて出てくることで生まれ変わる、という祈りのかたちです。
【馬を守る観音さま】
本尊の馬頭観世音は、頭の上に馬の頭をいただく観音さまです。橋立堂の本尊は高さ26センチほどの小さな像ですが、鎌倉時代の作とされ、秩父市の文化財に指定されています。縁日には馬を飼う人々がお参りし、多くの絵馬が奉納されてきました。馬が暮らしや運搬に欠かせなかった時代の信仰が、いまは交通安全の祈りに受け継がれています。
【いまのお堂】
現在の観音堂は、江戸時代中期に建てられたといわれる三間四面(さんげんしめん)、方形屋根(ほうぎょうやね)の朱塗りのお堂です。ご詠歌(ごえいか)は「霧の海 たち重なるは 雲の海 たぐいあらじと わたる橋立」。
見どころ・特徴
【観音堂と大岩壁】縁をめぐらせた朱塗りのお堂に、切り立った石灰岩の岩壁が覆いかぶさるように迫ります。岩壁の下に食い込むように建てられたお堂の姿は、ここでしか見られない眺めです。
【橋立鍾乳洞】埼玉県の天然記念物で、県内で唯一、照明などが整った観光用の鍾乳洞です。国内でも珍しい縦穴型で、見学路は全長約140メートル、いちばん低いところと高いところの差は約30メートル。鍾乳石や石筍(せきじゅん)、石柱が見られます。上り下りが多いので、歩きやすい靴で訪ねるのがおすすめです。
【馬堂】境内には馬堂があり、左甚五郎(ひだりじんごろう)の作と伝わる馬の木像がまつられています。
年中行事・お祭り
【秩父札所 午歳総開帳(うまどしそうかいちょう)】12年に一度、午年に秩父札所の観音さまがいっせいに公開されます。令和8年(2026)は3月18日から11月30日まで行われています。次は12年後の午年です。
開催日・開催有無・時間は変更される場合があります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
学び・特徴
主祭神
馬頭観世音菩薩
社格
曹洞宗・秩父三十四観音霊場第28番札所・秩父市指定史跡
創建
不詳(現在の観音堂は江戸時代中期の建築といわれる)
ご利益
交通安全
テーマ
霊場・巡礼
基本情報
住所
埼玉県秩父市上影森675
参拝時間
納経(御朱印)は3月から10月が8時から17時まで、11月から2月が8時から16時まで。12時から12時30分は昼休みです。12月の第2月曜日から2月末日までは、札所27番大渕寺(だいえんじ)で納経を受け付けています。橋立鍾乳洞は3月1日から12月上旬までの営業で、8時から17時まで(12月中旬から2月末は閉洞)。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
秩父鉄道「浦山口」駅から徒歩約15分。秩父市営バス浦山線「鍾乳洞入口」バス停下車。27番大渕寺から徒歩約30分(約1.2キロメートル)。駐車場あり(無料。普通車・マイクロバス可、大型バスは不可)。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
記録を確認中...