TabiShiri
寺 御朱印 奥州市

黒石寺

こくせきじ

この寺について
岩手県奥州市の山あいに建つ天台宗の寺。天平元年(729年)に行基(ぎょうき)が開いたと伝わり、東北でもっとも古い寺のひとつに数えられる。本尊の木造薬師如来坐像は、像の中に貞観4年(862年)の墨書(ぼくしょ)が残る平安時代の作で、国の重要文化財。千年以上続いた蘇民祭(そみんさい)は、令和6年(2024年)2月の開催を最後に幕を閉じた。

歴史・由来

この寺を読み解く鍵は、建物が何度も焼けながら、仏像だけが残ってきたことにある。 寺に伝わる話では、天平元年(729年)に行基(ぎょうき)が開き、はじめは東光山薬師寺(とうこうざんやくしじ)と呼ばれた。延暦(えんりゃく)年間の蝦夷(えみし)征伐で焼け、大同2年(807年)に坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)が建て直したと伝わる。嘉祥2年(849年)には円仁(えんにん、慈覚大師)が復興し、このとき妙見山黒石寺と名を改めたという。いちばん栄えたころには、48のお堂が並んだとされる。 しかしその後も火はやまなかった。弘長元年(1261年)の野火、天正18年(1590年)の兵火、天保11年(1840年)の火、明治14年(1881年)の火事と、伽藍(がらん)はくり返し失われている。いまの本堂と庫裏(くり)は、明治17年(1884年)に建て直されたものである。 それでも仏像は運び出され、守られてきた。本尊の薬師如来坐像には貞観4年(862年)、伝・慈覚大師の僧形坐像(そうぎょうざぞう)には永承2年(1047年)と、それぞれ像の中に年が書きこまれている。平安時代の東北で、いつ、どんな願いで仏が刻まれたのかがはっきり分かる例は多くない。火のたびに人が抱えて逃げた仏が、そのまま古代の東北の記録になっている。 もうひとつ、この寺が長く伝えてきたのが蘇民祭(そみんさい)である。旧正月の夜、下帯姿の男たちが川で身を清め、積み上げた松の割木の火に登り、明け方に「蘇民」の護符(ごふ)が入った麻袋を奪い合った。千年以上続いたと伝わるが、担い手の高齢化と後継者の不足から、令和6年(2024年)2月17日の開催をもって終わることになった。

見どころ・特徴

【木造薬師如来坐像】本尊。カツラの木を一本彫りにした像で、高さは126センチ。像の中に貞観4年(862年)の墨書が残る。肩が張り、膝が厚く、顔つきも厳しい。都でつくられた仏とはちがう、東北の仏の力強さがそのまま残っている。国の重要文化財。 【木造僧形坐像(そうぎょうざぞう)】伝えでは慈覚大師(じかくだいし)の姿を刻んだ像。高さ67センチで、膝の裏に永承2年(1047年)の墨書がある。国の重要文化財。 【木造四天王立像(してんのうりゅうぞう)】平安時代の四躯(く)一組で、本堂の須弥壇(しゅみだん)の上に安置される。平成9年(1997年)に国の重要文化財となった。 【日光・月光菩薩立像(にっこう・がっこうぼさつりゅうぞう)】薬師如来の両脇に立つ二体。平安時代の末の作で、平泉の藤原基衡(ふじわらのもとひら)が寄進したと伝わる。岩手県指定の文化財。 【蘇民祭のなごり】男たちが身を清めた瑠璃壺川(るりつぼがわ)、火を焚いた本堂前の広場、鬼子(おにご)が登った薬師堂は、いまも境内にある。祭りは終わったが、舞台はそのまま残っている。 【訪ねかた】拝観には事前の連絡がいる。裏を返せば、連絡さえしておけば少人数でも本堂に上がり、平安の仏を間近に拝ませてもらえる。冬は雪の深い土地なので、足もとの支度と路面の情報を確かめてから出かけたい。
年中行事・お祭り
【蘇民祭(そみんさい)】令和6年(2024年)2月17日の開催をもって終了しました。旧正月7日の夜から翌朝にかけて行われた祭りで、裸参り、柴燈木登り(ひたきのぼり)、別当登り、鬼子登り、蘇民袋の争奪戦という流れで進みました。「岩手の蘇民祭」として、平成7年(1995年)に国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選ばれています。担い手の高齢化と後継者の不足により、令和7年以降は行われません。 このほか、座禅会や境内でのコンサートなどが折にふれて開かれています。 開催日・開催有無・時間は変更される場合があります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。

※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。

学び・特徴
主祭神
薬師如来
社格
天台宗。山号は妙見山(みょうけんざん)。奥州三十三観音霊場の第二十五番札所、江刺三十三観音霊場の第七番札所。木造薬師如来坐像・木造僧形坐像・木造四天王立像の三件が国の重要文化財。
創建
天平元年(729年)、行基(ぎょうき)が開いたと伝わる。嘉祥2年(849年)に円仁(慈覚大師)が復興し、いまの寺号になったとされる。現在の本堂は明治17年(1884年)の再建。
ご利益
健康・病気平癒厄除け
テーマ
パワースポット
この場所を巡る軸
基本情報
住所
岩手県奥州市水沢黒石町字山内17
参拝時間
午前9時から午後4時まで。不定休で、拝観には事前の連絡が必要です。 拝観料は高校生以上500円、中学生以下は無料。20人以上の団体は1人400円。御朱印は書き置きが常時用意されていて、直接書いてもらいたいときは前もって予約しておくのが確実です。

⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。

アクセス
JR東北本線の水沢駅からバスで約30分、タクシーで約20分。東北新幹線の水沢江刺駅からはタクシーで約15分。 車の場合は、東北自動車道の水沢インターチェンジから約25分、平泉前沢インターチェンジから約20分。駐車場については公式の案内が見当たらないため、拝観の事前連絡をするときに合わせて確認してください。
公式サイト
記念メダル

スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。

参拝記録

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