この寺について
北海道伊達市、噴火湾を望む有珠の地に建つ浄土宗の寺。山号は大臼山。天長年間(824〜833)に慈覚大師円仁が阿弥陀如来を安置したのが始まりと伝え、蝦夷地でもっとも古い寺とされる。文化元年(1804)に江戸幕府が蝦夷地へ置いた三官寺のひとつで、寺格は三寺の筆頭。境内一帯は「善光寺跡」として国の史跡に指定され、蝦夷三官寺善光寺関連資料62点が国の重要文化財。円空仏や道指定の釈迦如来立像を伝える宝物館があり、裏山の自然公園は桜の名所として知られる。
歴史・由来
この寺を理解する鍵は、有珠山という活火山の足元にあり続けたことにある。堂は何度も灰に埋もれ、そのたびに建て直されてきた。
伝えでは、天長年間(824〜833)に比叡山の僧・慈覚大師円仁がこの地に小さな堂を建て、みずから刻んだ阿弥陀如来を安置したのが始まりという。蝦夷地でもっとも古い寺とされるゆえんである。ただし、この伝承を裏づける同時代の史料はない。
記録がはっきりしてくるのは近世に入ってからで、慶長18年(1613)、松前藩主の松前慶広が有珠を訪れて如来堂を建て、「善光寺」と称した。寛文6年(1666)には美濃の僧・円空がこの地を訪れ、観音像を彫って納めている。その円空仏はいまも寺に伝わり、北海道の有形文化財に指定されている。
転機は文化元年(1804)。ロシアの南下に備えた幕府は、蝦夷地のウス(有珠)、シャマニ(様似)、アッケシ(厚岸)の三か所に官寺を置くことを決めた。蝦夷三官寺である。善光寺はその筆頭に位置づけられた。翌文化2年(1805)に堂宇の建設が始まるが、初代住職に任じられた荘海は着任前に箱館で病没し、文化3年(1806)に鸞洲が二世として入っている。
そして噴火が来る。文政5年(1822)と嘉永元年(1848)の有珠山噴火で、整えられたばかりの伽藍はほとんど失われた。いま建つ茅葺きの本堂は天保7年(1836)の建立と考えられており、二度の噴火のあいだに建てられて生き残った堂ということになる。この寺の歴史は、信仰の盛衰ではなく、火山との共存の記録として読むほうが正確である。
明治11年(1878)にはイギリスの旅行家イザベラ・バードがこの寺を訪れた。境内が国の史跡「善光寺跡」に指定されたのは昭和49年(1974)、蝦夷三官寺善光寺関連資料62点が国の重要文化財になったのが平成17年(2005)、北海道遺産への選定が平成30年(2018)である。
見どころ・特徴
【蝦夷三官寺善光寺関連資料】平成17年(2005)6月9日に国の重要文化財に指定された62点。三官寺として置かれた時期の記録や什物からなり、幕府の蝦夷地経営の実態を伝える資料群。宝物館で見ることができる。
【円空作 聖観音像】北海道指定有形文化財。昭和52年(1977)3月11日指定。寛文6年(1666)に円空がこの地で彫って納めたものと伝わる。
【釈迦如来立像】北海道指定有形文化財。昭和34年(1959)2月24日指定。
【本堂】茅葺きの堂で、天保7年(1836)の建立と考えられている。文政5年と嘉永元年の二度の有珠山噴火のあいだに建てられ、旧規をとどめる。
【国史跡「善光寺跡」】昭和49年(1974)5月23日指定。境内一帯が「社寺跡又は旧境内」として史跡になっている。
【三本杉・イチョウ・石割桜】いずれも伊達市の指定天然記念物で、平成9年(1997)4月25日指定。石割桜は巨岩を割って伸びた桜で、境内でよく知られた木。
【裏山の自然公園】千本を超える桜が植えられ、ソメイヨシノとヤマザクラが順に咲く。夏はアジサイ、秋は紅葉。
【率直なところ】本堂を見て境内を歩くだけなら30分ほどで足りる。この寺の中身は宝物館にあるが、完全予約制なので思い立って行っても入れない。重要文化財や円空仏を目当てにするなら、必ず事前に電話を入れてから出かけてください。
年中行事・お祭り
作品ゆかり
明治11年(1878)、イギリスの旅行家イザベラ・バードがこの寺を訪れている。バードが同じ年に日本各地を旅した記録は『日本奥地紀行』としてまとめられた。
学び・特徴
主祭神
阿弥陀如来
社格
大臼山 善光寺/浄土宗/蝦夷三官寺(寺格は三寺の筆頭)/国指定史跡「善光寺跡」/北海道遺産
創建
天長年間(824〜833)に慈覚大師円仁が阿弥陀如来を安置したのが始まりと伝える。一般には826年(天長3)とされることが多い。近世の再興は慶長18年(1613)の松前慶広によるもので、蝦夷三官寺としての設置は文化元年(1804)。
ご利益
健康・病気平癒家内安全厄除け
テーマ
パワースポット紅葉桜
基本情報
住所
北海道伊達市有珠町124
参拝時間
境内は自由に参拝できます。寺務所・宝物館の受付は9:00〜17:00、年中無休。
宝物館は完全予約制で、拝観料は大人500円、高校生以下400円。30人以上の団体は大人400円、高校生以下300円。予約は電話(0142-38-2007)で。
御朱印、御守り、数珠、善光寺霊茶は寺務所で扱っています。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
【鉄道】JR室蘭本線「有珠」駅から徒歩15〜20分。
【車】JR「洞爺」駅から約10分。国道37号沿いから境内へ入ります。
【バス】洞爺湖温泉やJR洞爺駅方面からのバスで「善光寺入口」下車、徒歩5分。
【駐車場】あり、普通車は無料。台数は資料により70台とも100台とも。大型バスは1台1,000円。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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