この寺について
四国八十八ヶ所霊場の第81番札所。五色台の白峯山中腹、標高280mほどの山中にある真言宗御室派の別格本山で、山号を綾松山、院号を洞林院という。
弘法大師が山頂に如意宝珠を埋め、のちに智証大師が漂着した霊木から千手観世音菩薩を刻んで堂を建てたと伝える。
保元の乱で讃岐に流された崇徳上皇がこの地で崩御し、境内に接して四国でただひとつの天皇陵である白峯陵が営まれた。本堂・大師堂・頓證寺殿など江戸期の堂宇群と、鎌倉時代の石造十三重塔2基が国の重要文化財。
歴史・由来
この寺を理解する鍵は、ある時期からここが「天皇の墓を守る寺」に変わったことにある。
はじまりは修法の山だった。弘仁6年(815)、弘法大師空海がこの山の頂に如意宝珠を埋め、閼伽井を掘って衆生済度を祈ったと伝える。貞観2年(860)、智証大師円珍が山上に瑞光を見て登り、瀬戸内海に現れた霊木から千手観世音菩薩を刻んで本尊とし、堂を建てた。両大師をともに開基とするのはそのためである。
転機は長寛2年(1164)に来る。保元の乱に敗れて讃岐へ流された崇徳上皇が、九年を過ごしたのちこの地で崩じた。遺詔によって遺骸は当山の稚児嶽の上で荼毘に付され、陵が営まれる。建久2年(1191)には後鳥羽天皇が慰霊のため法華堂を建てた。以後この寺は、四国でただひとつの天皇陵を預かる寺になる。
永徳2年(1382)の火災で伽藍の大半を失うが、応永22年(1415)、後小松天皇から「頓證寺」の勅額が下されて頓證寺殿と称するようになった。延宝8年(1680)には高松藩主の松平頼重・頼常が頓證寺殿と勅額門を再建する。徳川の親藩が上皇の廟所を建て直したところに、この寺が背負ってきたものの重さが表れている。
明治維新で白峯御陵は宮内省の管轄に移り、寺領は没収された。廃寺寸前まで追い込まれるが、明治11年に新たな住職が入って持ちこたえる。いま境内に並ぶ堂宇の多くは、その危機をくぐり抜けた江戸時代の建物である。平成29年(2017)7月31日、本堂・大師堂・頓證寺殿をはじめとする建造物群が、まとめて国の重要文化財に指定された。
見どころ・特徴
【頓證寺殿】崇徳上皇の廟所。延宝8年(1680)に松平頼重・頼常が再建した。文殊菩薩を安置する拝殿の後方に、上皇の念持仏と伝える十一面観世音菩薩を祀る本地堂が連なる複合建築で、国の重要文化財。
【勅額門】頓證寺殿と同じ延宝8年の八脚門。左右に源為義・源為朝の武者像が置かれ、崇徳院を守る形になっている。応永22年(1415)に後小松天皇が書いた「頓證寺」の勅額は、木造頓證寺勅額として明治34年(1901)3月27日に国の重要文化財に指定された。
【石造十三重塔 2基】国の重要文化財。昭和29年(1954)9月17日指定。香川県では最大規模の層塔で、東塔に弘安元年(1278)、西塔に元亨4年(1324)の銘がある。寺伝は源頼朝が崇徳上皇の菩提のために建てたとするが、銘の年代は頼朝の没後にあたる。
【江戸期の堂宇群】平成29年(2017)7月31日に一括で国の重要文化財に指定。本堂(慶長4年=1599再建)、大師堂(文化8年=1811再建、高松藩主による)、阿弥陀堂(万治4年=1661建立で境内最古、千体の阿弥陀仏を安置することから千体堂とも)、行者堂(安永8年=1779再建、役行者を中央に十王や地蔵菩薩を配す)、薬師堂(江戸後期、二層の多宝塔形式)、客殿、御成門(享保9年=1724)、勅使門、山門。
【七棟門】山門のこと。棟が全部で七つあることからこの名がある。この寺の名物のひとつ。
【白峯陵】崇徳天皇の陵で、四国でただひとつの天皇陵。宮内庁の管理で、方丘形。境内から続く石段の先にある。
【奥之院・毘沙門窟】寺から山道を15分ほど。岩窟のなかに毘沙門天立像が安置されている。
【稚児ヶ滝】青海川の支流にかかる滝。大雨のあとには落差100mほどになり、県内最大落差とされる。常時水が落ちているわけではない。
【率直なところ】本尊の千手観音は秘仏で、開帳は年に一度の千日会に限られる。山中の札所なので、車を降りてからも境内の上り下りがある。とはいえ、天皇の陵と江戸期の堂宇群がひとつの境内に収まっている場所は四国にここしかない。
年中行事・お祭り
【正月大護摩法要】例年1月下旬の日曜。
【星まつり(節分)】例年2月3日。
【春の彼岸法要】例年4月下旬の日曜。
【千日会】例年7月中旬の日曜。本尊の千手観世音菩薩が開帳される、年に一度の機会です。
【崇徳天皇御正辰祭】例年9月21日の午前9時、白峯陵にて。宮内庁が定める崇徳天皇の縁日にあわせた法要で、どなたでも参列できます。事前の申し込みが必要です。
【大般若お加持法要】例年11月第2日曜。
【星まつり(冬至)】例年12月22日。
【月例護摩祈願・供養】毎月28日。
開催日・開催有無・時間は変更される場合があります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
作品ゆかり
学び・特徴
主祭神
千手観音菩薩
社格
綾松山 洞林院 白峯寺/真言宗御室派 別格本山/四国八十八ヶ所霊場 第八十一番札所
創建
弘仁6年(815)に弘法大師が山頂に如意宝珠を埋め、貞観2年(860)に智証大師が千手観世音菩薩を刻んで堂を建てたと伝える。両大師をともに開基とする。
ご利益
厄除け健康・病気平癒
テーマ
紅葉山・登拝パワースポット
この場所を巡る軸
霊場・巡礼
基本情報
住所
香川県坂出市青海町2635
参拝時間
開門8:30〜閉門17:00(正月を除く)。
本尊の千手観世音菩薩は秘仏で、開帳は年に一度、7月の千日会のときに限られます。
納経所は護摩堂に併設されています。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
【車】高松自動車道「坂出IC」「坂出北IC」または「高松檀紙IC」から約20分。JR「坂出」駅からは車で約20〜22分。五色台の山中に入る道になります。
【駐車場】無料、約200台。
【公共交通】JR坂出駅からのバス便は本数が限られます。実際には車かタクシーになります。
【境内】駐車場から山門、勅額門を経て本堂へ石段を上がります。白峯陵や奥之院へはさらに歩きます。歩きやすい靴でお越しください。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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