この寺について
桓武天皇の勅願により創建されたと伝わる天台宗の寺院。関東唯一の青蓮院直末天台寺院として栄え、本堂は国の重要文化財に指定。吉田神社の神宮寺として水戸藩主にも重用された。
歴史・由来
薬王院を理解する鍵は、この寺がもともと独立した寺院ではなく、隣接する常陸国三宮・吉田神社の「神宮寺(じんぐうじ)」として生まれたという点にある。
社伝では、延暦年間(782〜806ごろ、平安時代の初め)に、桓武天皇(かんむてんのう)の勅願所(ちょくがんじょ)として建立されたと考えられている。当初は神宮寺と呼ばれ、吉田神社の神仏習合の場として国家安全の祈祷を務めるうちに、しだいに「薬王院」という寺号で呼ばれるようになった。天台宗に属し、総本山は比叡山延暦寺、本寺は京都の青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)で、関東で唯一の青蓮院直末(じきまつ)の天台寺院として重んじられてきた。
中世には常陸大掾氏(ひたちだいじょうし)、江戸氏、佐竹氏と、時代ごとの有力な領主が代わる代わる外護者(げごしゃ、寺を守り支える者)となった。江戸時代に入ると水戸藩主の帰依がとりわけ厚く、なかでも第2代藩主・徳川光圀(とくがわみつくに)は、亡くなった妻・泰姫(やすひめ)の菩提所(ぼだいしょ、供養のための寺)と定め、貞享3年(1686)には本堂の大修理を行わせるなど、深く関わった。
本堂は大永7年(1527)に一度焼失し、享禄年間(1528〜1532ごろ)に再建されたのが現在の建物のもとになっている。江戸時代の光圀による修理、昭和43年(1968)の解体修理を経て今日に伝わり、明治以降の混乱の中でも失われることなく残ってきた。
見どころ・特徴
【本堂】室町時代の享禄年間(1528〜1532ごろ)に再建された、茅葺形銅板葺(かやぶきがたどうばんぶき)の入母屋造(いりもやづくり)。昭和41年(1966)6月11日に国の重要文化財に指定されている。境内には樹齢約500年と伝わる大イチョウも立つ。
【仁王門】寄棟造(よせむねづくり)・茅葺きの八脚門(はっきゃくもん)で、正面の格子の中に仁王像を安置する。茨城県の有形文化財に指定されている。
【扁額(へんがく)】天文17年(1548)、京都・青蓮院門跡の尊鎮親王(そんちんしんのう)が自ら書いて薬王院に下賜した2面の扁額。「桓武帝勅願所」の文字が刻まれ、この寺が桓武天皇ゆかりの寺と中央から公式に認められていたことを伝える。水戸市の指定文化財。
【松平亀千代丸の五輪塔】水戸藩の初代藩主・徳川頼房(とくがわよりふさ)の次男として生まれながら、寛永5年(1628)に幼くして亡くなった松平亀千代丸の墓塔。高さ225センチメートルの安山岩製で、水戸市の指定文化財になっている。
学び・特徴
主祭神
薬師如来
社格
天台宗・青蓮院直末・本堂国重文
創建
平安時代初期
ご利益
病気平癒厄除け
テーマ
水戸藩ゆかり
基本情報
住所
茨城県水戸市元吉田町682
参拝時間
拝観料は無料、定休日なし。具体的な開門・閉門時間は確認できなかったため、日中の参拝をおすすめします。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
JR水戸駅からバス「薬王院前」下車、徒歩約5分。車の場合は常磐自動車道「水戸IC」から約30分、北関東自動車道「水戸南IC」から約10分。駐車場あり。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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