この寺について
歴史・由来
日蓮宗の霊跡寺院。鎌倉幕府が日蓮上人を処刑しようとした「龍ノ口法難(たつのくちほうなん)」の現場に建つ、宗教史的に極めて重要な寺である。
文永8年(1271)9月12日、当時、鎌倉幕府を激しく批判していた日蓮上人は、平頼綱(たいらのよりつな)に捕らえられ、由比ヶ浜を経て龍口刑場(現在の境内地)に連行された。処刑が執行されようとしたその瞬間、江ノ島の方角から強烈な光球が飛来し、刑場全体を白日のように照らした。執行人の太刀は折れ、刑吏たちは恐れおののき、処刑は中止された──というのが「龍ノ口法難」と呼ばれる奇瑞である。
日蓮はその後、佐渡に流罪となるが、龍ノ口の奇瑞によって死を免れ、後の布教を続けることができた。日蓮宗にとってこの場所は、開祖の命を救った「奇跡の聖地」として最高位の霊地である。
延元2年(1337)、日蓮の高弟・日法(にっぽう)が、師の遺命によりこの刑場跡に堂宇を建立、龍口寺と号した。日蓮自身を彫った「祖師像(自像)」を本尊とする、極めて稀有な寺である。
長く本山を持たず、輪番制で全国の日蓮宗大寺院が住職を派遣する「霊跡」として運営されてきたが、明治19年(1886)、独立寺院となった。
見どころ・特徴
江ノ電「江ノ島駅」から徒歩約3分、片瀬の街の中に堂々と建つ。山門は江戸末期の建立で、装飾彫刻が見事。
仁王門をくぐると、五重塔(明治期建立)が出迎える。神奈川県内では数少ない本格的な木造五重塔で、内部には日蓮上人の聖髪を納める塔として、信徒の篤い崇敬を集めている。
本堂は天保3年(1832)の再建。本尊は日蓮上人自刻と伝わる祖師像で、開祖自身が自分を彫った像が本尊という、日蓮宗の中でも極めて特殊な信仰形態。
「龍口寺輪番八カ寺」と呼ばれる宗門の主要寺院(妙本寺、本興寺、本成寺など)が、かつて住職を交代で務めた歴史を持ち、その結束の象徴として今もこの寺は宗門の中心的な位置を占める。
本堂裏の「御霊窟(ごれいくつ)」は、日蓮上人が処刑前夜を過ごしたと伝わる岩窟。狭く暗い空間に、極限状況の中で開祖が祈りを捧げた場所として、信徒は手を合わせる。
毎年9月12日・13日には、龍ノ口法難を記念する「龍口法難会」が盛大に行われ、夜には境内が灯籠で美しく照らし出される。
江の島観光と組み合わせて、湘南で最も歴史的な深みを持つ寺の一つとして、ぜひ訪れたい。
学び・特徴
主祭神
釈迦牟尼仏
社格
日蓮宗霊跡本山
創建
弘安4年(1281)
ご利益
厄除け勝負運
テーマ
海・湖畔パワースポット
この場所を巡る軸
霊場・巡礼
基本情報
住所
神奈川県藤沢市片瀬3-13-37
参拝時間
境内自由(9:00〜17:00)
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
江ノ電「江ノ島」駅より徒歩3分、小田急片瀬江ノ島駅より徒歩5分
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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