この寺について
建武元年(1334)創建、足利家時開基。「竹の寺」として知られる臨済宗建長寺派の寺院。約2,000本の孟宗竹林が見事。
歴史・由来
建武元年(1334)、足利尊氏の祖父・足利家時が、夢窓疎石の高弟・天岸慧広(てんがんえこう)を開山に迎えて創建した臨済宗建長寺派の禅刹。山号は「功臣山」、寺号「報国寺」は国家・祖先への報恩を意味する。
開山の天岸慧広は元(中国)に渡って学び、帰国後は禅と詩文の両面に才を発揮した文人僧。境内に佇む竹林も、当初は禅の修行に必要な静寂と、墨を磨り詩を吟ずる文人的趣味の双方から育てられたものと考えられる。
時代は下り、永享10年(1438)の永享の乱で、4代鎌倉公方・足利持氏の遺児・義久がこの寺で自刃。室町幕府6代将軍・足利義教との対立の末、わずか10歳の少年が「腹開きの法」によって自害したという凄絶な逸話を持つ。本堂裏のやぐら(鎌倉特有の岩窟墳墓)には、義久のものと伝わる墓が今も残る。
近代以降、鎌倉随一の竹林「孟宗竹の庭」として広く知られるようになり、「竹の寺」の通称が定着。皇族や著名人にも愛され、欧米の旅行ガイドにも必ず登場する、鎌倉の代表的な静寂の名所となっている。
見どころ・特徴
本堂裏に広がる約2,000本の孟宗竹の庭は、息を呑むほどの美しさ。空を覆う竹の天蓋から差し込む光が、地面に網目模様を描き、風が吹くたびに葉擦れの音が体を包む。「竹林七賢」の故事を想起させる、まさに俗世から切り離された別世界。
竹林の奥には茶席「休耕庵」があり、抹茶と干菓子をいただきながら竹を眺めることができる。1,000円ほどで体験でき、これがこの寺を訪れる最大の醍醐味。座る位置によって竹林の表情が変わるので、何度でも訪れたくなる。
本堂前の枯山水庭園は、白砂と苔、石組みの簡素な美しさで、開山・天岸慧広作と伝わる。鐘楼の梵鐘は南北朝期のものとされ、その音色は『日本の音風景100選』にも選ばれている。
奥の岸壁には「やぐら」が連なる。鎌倉特有の岩窟墳墓で、足利義久ら一族のものとされる五輪塔が並ぶ。永享の乱の悲劇を秘めた静寂の空間は、竹林の華やかさとは対照的な、深い余韻を残す。
訪れるなら開門直後の朝、あるいは雨上がり。竹葉に水滴が光る瞬間、この庭の本当の姿に出会える。
基本情報
住所
神奈川県鎌倉市浄明寺2-7-4
参拝時間
9:00〜16:00
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
JR鎌倉駅より京急バス「浄明寺」下車徒歩3分
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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