この神社について
熊野三山の神々をまつる、和歌山県田辺市の神社です。通称は「権現さん」。熊野別当(くまのべっとう)の湛増(たんぞう)が、源氏と平氏のどちらに味方するかを決めるために鶏を闘わせた、という『平家物語』の話から、社名がつきました。平成28年(2016年)に、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に追加登録されました。
歴史・由来
この社を知る鍵は、熊野信仰の田辺の拠点であったことと、源平の合戦にまつわる故事を社名に持つことです。
【創建の伝え】社伝では、允恭天皇(いんぎょうてんのう)8年(419年)の9月に、熊野権現をこの地に勧請(かんじょう)し、田辺の宮と称したのが始まりと伝わります。一方で、天武天皇(てんむてんのう)の時代の684年に、仮庵山(山の名)に神の光が現れたことをきっかけに、初めて祀られたとする古い記録もあります。創建のころの様子は、はっきりしていません。
【熊野三山の別宮のような存在】熊野三山の熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社を勧請し、遠い三山への参詣の代わりになる社として、信仰を集めてきたとされます。白河上皇の時代(1087年から1129年)に勧請したという伝えがあり、久安3年(1147年)には、熊野別当の湛快(たんかい)が神々を勧請して、新熊野権現(しんくまのごんげん)と称したという記録もあります。
【鶏合わせの故事】『平家物語』によると、源氏と平氏の両方から援軍を求められた熊野別当の湛増は、どちらに味方するかを神に問うため、本殿の前で紅白7羽の鶏を闘わせました。赤を平氏、白を源氏に見立てたところ、白い鶏がすべて勝ったため、源氏に味方することにしたと伝わります。熊野水軍200隻が出陣し、その加勢が合戦の勝敗に結びついたともいわれます。社名はこの故事に由来します。
【弁慶との縁】武蔵坊弁慶は田辺で生まれ、父は湛増だったという伝承があります。境内には、鶏合わせの様子を再現した湛増と弁慶の像があります。
【江戸時代の社殿と世界遺産】現在の社殿は江戸時代に建てられました。6棟が、平成29年(2017年)2月に国の重要文化財に指定されました。平成28年(2016年)10月には、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の登録資産に追加されました。田辺で紀伊路が中辺路(なかへち)と大辺路(おおへち)に分かれる地に立つことが理由とされています。
見どころ・特徴
【東西に並ぶ六棟の社殿】西殿、本殿、上殿、中殿、下殿、八百萬殿(やおよろずでん)の六棟が、東西一列に並んでいます。本殿と上殿は熊野造(くまのづくり)、西殿は入母屋造(いりもやづくり)、中殿と下殿は流造(ながれづくり)、八百萬殿は春日造(かすがづくり)です。六棟が一列に並ぶ配置は、和歌山県内では鬪雞神社だけに見られるとされています。六棟は国の重要文化財で、建立の年代がはっきりしていることも特徴です。
【湛増と弁慶の像、鶏の像】境内の一角に、鶏合わせの様子を再現した湛増と弁慶の像があります。本殿を見守る2羽の鶏の像もあります。
【弁慶社】境内の末社(まっしゃ)で、武蔵坊弁慶をまつります。もとは、地元の人が弁慶をしのんで植えた弁慶松の根元にあった社でした。松が昭和50年(1975年)に枯れたあと、有志が守り続け、境内の一角に新しく建てられました。
【仮庵山】本殿の裏にある神山です。社伝には龍神信仰があり、経塚(きょうづか)も見つかっています。南方熊楠(みなかたくまぐす)が、珍しい植物を多く集めた山としても紹介されています。
【藤巌神社】境内の摂社(せっしゃ)で、田辺の基礎を築いた初代領主の安藤直次(あんどうなおつぐ)をまつります。功績をたたえて、明治19年(1886年)に創建されました。
【那智参詣曼荼羅】田辺市の資料では、神社に伝わる那智参詣曼荼羅(まんだら)が、平成22年(2010年)3月に和歌山県の指定文化財になっています。
年中行事・お祭り
【田辺祭】闘鶏神社の例大祭で、例年7月24日の宵宮(よいみや)と25日の本宮(ほんぐう)に行われます。24日は、潮垢離(しおごり)の行事として、神輿が御旅所(おたびしょ)へ渡ります。途中で、会津橋で笠鉾(かさぼこ)の曳き揃えと合流し、そのあと笠鉾が宮入りします。25日は、早朝に本殿で暁の行事があり、笠鉾が町を巡ります。夜には、二の鳥居の前で、少年が馬に乗って走る流鏑馬(やぶさめ)が、3騎で行われます。
開催日・開催有無・時間は変更される場合があります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
学び・特徴
主祭神
熊野三所権現
社格
旧県社。神社本庁の別表神社
創建
社伝では允恭天皇8年(419年)に熊野権現を勧請したと伝わる。天武天皇の時代の684年に祀られたとする伝えもある
ご利益
厄除け家内安全縁結び
テーマ
世界遺産パワースポット
基本情報
住所
和歌山県田辺市東陽1-1
参拝時間
参拝時間と授与所の受付時間は、公式サイトに記載がありません。お出かけ前に神社へお問い合わせください。御朱印は「鬪雞神社」と「藤巌神社」の2種類です。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
JRきのくに線「紀伊田辺駅」から徒歩約5分です。お車の場合は、南紀田辺ICから約10分です。有料の駐車場(普通車40台分)があります。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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