この場所について
富士山の伏流水が湧き出してできた8つの池からなる湧水群。出口池・お釜池・底抜池・銚子池・湧池・濁池・鏡池・菖蒲池と続く八つの霊場は、富士講の巡礼路として整備された歴史を持ち、2013年には世界文化遺産「富士山」の構成資産に登録された。
歴史・由来
忍野八海(おしのはっかい)を理解する鍵は、この八つの池が「富士山信仰の巡礼路」として今に伝わっている点にある。
伝承では、かつてこのあたりには「宇津湖(うつこ)」と呼ばれる大きな湖があったとされ、延暦19~21年(800~802年)の富士山噴火で流れ出た溶岩によって湖が山中湖と忍野湖に分かれ、忍野湖が涸れたあとに富士山の伏流水が湧き出してできたのが忍野八海だ、と語り継がれている。ただし、地形調査やボーリング調査ではこの巨大な湖が実在した証拠は見つかっておらず、あくまで言い伝えとして扱われている。
八つの池が「巡礼地」として整備されたのは江戸時代後期の天保14年(1843年)のこと。富士講(ふじこう、富士山を信仰する人々の集まり)の一派が、それぞれの池に水を司る竜神・八大竜王(はちだいりゅうおう)を祀り、出口池を一番霊場、菖蒲池を八番霊場とする巡拝路を整備した。富士登山をする行者たちは、この清らかな湧き水で身を清めてから山に登ったと伝えられている。
昭和9年(1934年)には国の天然記念物に指定され、昭和60年(1985年)には当時の環境庁による名水百選にも選ばれた。そして平成25年(2013年)、忍野八海は「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一つとして、世界文化遺産に登録された。
見どころ・特徴
【八つの霊場】巡礼順に、出口池(でぐちいけ)・お釜池・底抜池(そこなしいけ)・銚子池(ちょうしいけ)・湧池(わくいけ)・濁池(にごりいけ)・鏡池(かがみいけ)・菖蒲池(しょうぶいけ)の八つが並ぶ。中でも湧池は湧出量が最も多く、富士山の伏流水ならではの透明度の高い青色の水が印象的だ。
【番外の人気スポット・中池】八海には数えられていないが、水深10メートルの高い透明度を誇る「中池(なかいけ)」も人気が高い。体が白い「アルビノ」のマスが泳ぐ姿が見られることもある。
【底抜池と榛の木林資料館】底抜池は「榛の木林(はんのきばやし)資料館」の敷地内にあり、見学には入館料が必要。かやぶき屋根の建物や水車が並び、昔ながらの日本の農村風景を今に伝えている。
【訪ねかた】各池は徒歩や自転車で巡れる距離に点在している。富士山を背景にした写真が撮れることで人気が高く、春は桜、秋は紅葉との組み合わせも楽しめる。
学び・特徴
指定・選定
国指定天然記念物(1934年指定)、名水百選(1985年選定)、世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」構成資産(2013年登録)
創設
伝承では延暦19~21年(800~802年)の富士山噴火を機に成立したとされ、巡礼地としての整備は天保14年(1843年)
テーマ
世界遺産名水・湧水パワースポット
基本情報
住所
山梨県南都留郡忍野村忍草1514
開館時間
屋外の池のため、見学時間は特に定められていない(終日見学可能)。ただし底抜池がある榛の木林資料館は入館時間が9時から17時までで、入館料が必要(中学生以上300円、小学生150円、幼児100円ほど)。詳しい料金・休館日は現地または忍野村観光協会でご確認ください。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
富士急行線「富士山駅」からバスで約15分、「忍野八海」バス停下車、徒歩約5分。車の場合は中央自動車道「河口湖IC」から約20分、東富士五湖道路「山中湖IC」から約10分。専用駐車場はなく、周辺の民間有料駐車場を利用する。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
訪問記録
記録を確認中...