この寺について
法光寺(ほうこうじ)は、埼玉県飯能市坂石町分(さかいしまちぶん)にある曹洞宗(そうとうしゅう)の寺院です。山号は補陀山(ふださん)。武蔵野三十三観音霊場第31番の札所で、札所本尊は十一面観音(じゅういちめんかんのん)です。裏山の石灰岩の洞窟に観音像をまつる「岩殿観音(いわどのかんのん)」でも知られ、西武秩父線吾野駅(あがのえき)から徒歩1分という近さも魅力です。
歴史・由来
この寺を理解する鍵は、寺の姿が大きく二度変わってきたという点にあります。まず宗旨が変わり、次に信仰の中心が本堂から裏山の洞窟へと広がっていきました。
寺に伝わる話によれば、法光寺は至徳3年(しとくさんねん、1386年)、吾野要害山城(あがのようがいさんじょう)の城主だった岡部新左衛門入道妙高(おかべしんざえもんにゅうどうみょうこう)が、先祖にあたる岡部六弥太(おかべろくやた)の菩提(ぼだい、死後の冥福)を弔うために、真言宗(しんごんしゅう)の寺院として建てたのが始まりとされます。岡部六弥太は『平家物語』にも登場する鎌倉時代の武将で、この地を治めた岡部氏の遠い祖先にあたる人物です。
その後、天正年間(てんしょうねんかん、1573年から1592年)に、後に江戸幕府から関三刹(かんさんさつ、曹洞宗を統括する三つの有力寺院)の一つに定められる龍穏寺(りゅうおんじ、現在の埼玉県越生町)の第十二世・日峰伊鯨(にっぽういげい)禅師によって、法光寺は曹洞宗の寺院に改められました。現在の本堂は元禄13年(1700年)に建て直されたもので、間口11間・奥行7間の瓦葺きの大きな建物です。
もうひとつの歴史が、裏山の岩殿観音窟(いわどのかんのんくつ)です。伝説では、諸国を巡っていた行基菩薩(ぎょうきぼさつ)がこの洞窟で一夜を過ごした際、夢の中で観音像を安置するようにとのお告げを受け、山の木を彫って十一面観音像をまつったのが始まりとされます。その後、貞和2年(じょうわ、1346年)に元燈(げんとう)という僧が多くの人の協力を得て、文和5年(ぶんな、1356年)に洞窟の入り口に石の扉(石龕、せきがん)を築きました。行基菩薩が彫ったと伝わる最初の像は失われましたが、現在は近代の鋳金家(ちゅうきんか、金属で仏像などを作る職人)として知られる香取秀真(かとりほつま)が鋳造した十一面観音像が、洞窟の中にまつられています。
見どころ・特徴
【岩殿観音窟(いわどのかんのんくつ)】法光寺の裏山にある、石灰岩でできた自然の洞窟です。関東三大岩殿観音の一つに数えられ、洞窟の中に十一面観音像がまつられています。ひんやりとした洞窟の中で観音様に手を合わせる体験は、ほかの寺ではなかなかできません。
【延命地蔵菩薩(えんめいじぞうぼさつ)】法光寺の本尊で、南北朝時代(なんぼくちょうじだい)に作られたと伝わる地蔵菩薩坐像です。埼玉県の指定文化財になっています。「延命」の名の通り、長生きや健康を願う人々に大切にされてきました。
【石龕(せきがん)と板石塔婆(いたいしとうば)】岩殿観音窟の入り口には、貞和2年(1346年)の銘が残る石の扉(石龕)があります。洞窟の中には貞治2年(1363年)・貞治6年(1367年)の年号が刻まれた板石塔婆(供養のための石塔)も残っており、中世からこの場所が祈りの場だったことを物語っています。
【寺宝の刀剣「福岡一文字」】法光寺には、備前国(びぜんのくに、現在の岡山県東南部)福岡の刀工集団「一文字派」の作と伝わる刀剣が伝わっており、埼玉県文化財保護委員会に登録されています。
年中行事・お祭り
【三が日(さんがにち)】1月1日から3日ごろ、新しい年の神様に、寺の繁栄と檀家(だんか、寺を支える家々)の家内安全を祈ります。
【七草粥(ななくさがゆ)】1月7日ごろ、1年の健康と無病息災を願う行事です。
【霊峰二山飯能七福神(れいほうにさんはんのうしちふくじん)めぐり】1月7日から14日ごろ、飯能市内9つの寺社をめぐる七福神めぐりが行われます。法光寺はその6番目です。
【小正月(こしょうがつ)】1月14日から16日ごろ、ご先祖様に新年のあいさつをし、小豆粥(あずきがゆ)で邪気を払います。
【節分会(せつぶんえ)】2月2日ごろ、季節の変わり目にあたって、災いや病気をはらう行事です。
【涅槃会(ねはんえ)】2月15日ごろ、お釈迦様(おしゃかさま)が亡くなった日を偲ぶ法要です。
【春彼岸(はるひがん)】3月の春分の日を中心とした7日間、ご先祖様を供養します。
【灌仏会(かんぶつえ)/花まつり】4月8日ごろ、お釈迦様の誕生をお祝いする行事で、子どもの健やかな成長を祈ります。
【盂蘭盆会(うらぼんえ)】7月または8月の13日から15日ごろ、ご先祖様の冥福を祈る行事です。
【施食会(せじきえ)】8月11日ごろ、行き場のない霊や無縁仏(むえんぼとけ)を供養する行事です。
【秋彼岸(あきひがん)】9月の秋分の日を中心とした7日間、ご先祖様を供養します。
【成道会(じょうどうえ)】12月8日ごろ、お釈迦様が悟りを開いたことを記念する法要です。
【除夜の鐘(じょやのかね)】12月31日、108回の鐘をついて、1年の煩悩(ぼんのう、心の迷いや欲)を除きます。
開催日・開催有無・時間は変更される場合があります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
学び・特徴
主祭神
地蔵菩薩(延命地蔵菩薩)十一面観音(岩殿観音)
社格
武蔵野三十三観音霊場第31番、関東百八地蔵尊霊場第11番、霊峰二山飯能七福神第6番の札所です。tesshow.jpの由緒情報によれば、天正19年(1591年)に徳川家康から寺領3石の御朱印状を受け、近隣に15の末寺・門徒寺を持つ「中本寺格」の寺院だったと伝えられています(この情報は寺の公式サイトでは確認できていません)。
創建
寺伝では至徳3年(1386年)、真言宗の寺院として創建されたのが始まりとされます。その後、天正年間(1573年から1592年)に、龍穏寺(りゅうおんじ、埼玉県越生町)第十二世・日峰伊鯨禅師によって曹洞宗の寺院に改められました。現在の本堂は元禄13年(1700年)の再建です。
ご利益
延命長寿家内安全無病息災
テーマ
武蔵野三十三観音霊場岩殿観音・鍾乳洞
この場所を巡る軸
霊場・巡礼
基本情報
住所
埼玉県飯能市坂石町分333-1
参拝時間
岩殿観音窟(奥の院)については、飯能市の観光サイトで「9時から17時まで」という案内があります。本堂の一般的な参拝時間や拝観料については公式サイトに記載がなく、確認できませんでした。参拝の際は、事前に寺へお問い合わせいただくと安心です。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
【電車】西武秩父線(せいぶちちぶせん)吾野駅(あがのえき)下車、徒歩1分。飯能駅から吾野駅までは約25分、西武秩父駅からは約30分です。
【車】圏央道(けんおうどう)鶴ヶ島インターチェンジから約20分。狭山日高インターチェンジから国道299号線経由で約45分。花園インターチェンジから約50分。
駐車場の有無や台数は公式サイトに記載がありませんでした。訪問前に寺へご確認ください。
公式サイト
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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