この寺について
能福寺(のうふくじ)は、兵庫県神戸市兵庫区にある天台宗(てんだいしゅう)の寺院です。山号(さんごう)は宝積山(ほうしゃくさん)。伝承では平安時代の初め、延暦24年(805)に最澄(さいちょう、伝教大師〈でんぎょうだいし〉)によって開かれたと伝えられています。本尊は秘仏の薬師如来(やくしにょらい)。境内にそびえる「兵庫大仏(ひょうごだいぶつ)」で広く知られるほか、平清盛(たいらのきよもり)ゆかりの寺としても知られています。新西国三十三箇所(しんさいごくさんじゅうさんかしょ)第23番札所でもあります。
歴史・由来
能福寺を理解するうえで欠かせないのが、「平清盛ゆかりの寺」という顔と、「兵庫大仏の寺」というもう一つの顔です。
寺の伝承によれば、能福寺が開かれたのは延暦24年(805年)のこと。唐(とう、いまの中国)へ渡っていた最澄(さいちょう、のちの伝教大師〈でんぎょうだいし〉)が、日本へ戻る途中に兵庫の大輪田泊(おおわだのとまり)に上陸し、自作の薬師如来像を安置して「能福護国密寺(のうふくごこくみつじ)」と名づけたのが始まりと伝えられています。この薬師如来は現在も秘仏の本尊として祀られています。
時代が下って平安時代の終わりごろ、治承4年(1180年)には、平清盛が福原(ふくはら、いまの神戸市中心部)に都を移す計画を進めるなかで、能福寺は平家一門の祈願寺(きがんじ、一族の繁栄を祈るための寺)に定められたとされます。仁安3年(1168年)には、清盛自身がこの寺で出家したとも伝わります。境内には、清盛を祀る「平相国廟(へいしょうこくびょう)」があり、十三重の石塔の形で今も残っていますが、これは清盛の800年忌にあたる昭和55年(1980年)に新たに造営されたもので、清盛の遺骨が実際に納められているわけではありません(遺骨の所在は今もはっきりしていません)。廟には、清盛が出家したときに戒師(かいし、出家の師)を務めたとされる円実法眼(えんじつほうげん)と、後に能福寺を中興した忠快法印(ちゅうかいほういん)の供養塔もあわせて祀られています。
寺の姿が大きく変わったのは明治時代です。明治24年(1891年)、神戸の豪商・南条荘兵衛(なんじょうそうべえ)の寄進によって、境内に巨大な毘廬舎那仏(びるしゃなぶつ)、いわゆる「兵庫大仏」が建立されました。ところが太平洋戦争中の昭和19年(1944年)、国が金属を集めていた「金属類回収令」により、この大仏は解体されて供出されてしまいます。長い空白の期間を経て、平成3年(1991年)、大仏は再びこの地に姿を現しました。
近年では、平安時代後期の作とみられる、本尊とは別の阿弥陀如来及び両脇侍(りょうわきじ)の像が、2024年3月に神戸市文化財保護審議会から神戸市指定有形文化財とすることが答申されるなど、能福寺は今も新しい発見が続く寺院です。
見どころ・特徴
【兵庫大仏】境内でひときわ目を引くのが、毘廬舎那仏(びるしゃなぶつ)を象(かたど)った兵庫大仏です。像の重さは約60トン、像の高さは11メートル、蓮台(れんだい)と台座を含めると高さは約18メートルにもなります。明治24年(1891年)に一度建立されたのち、戦時中に解体・供出されるという歴史を経て、平成3年(1991年)によみがえった大仏です。日本三大仏の一つに数えられます。
【平相国廟】平清盛(たいらのきよもり)を祀る「平相国廟(へいしょうこくびょう)」は、十三重の石塔という珍しい形をしています。清盛の800年忌にあたる昭和55年(1980年)に新たに造営されたもので、清盛の出家の師・円実法眼(えんじつほうげん)と、能福寺を中興した忠快法印(ちゅうかいほういん)の供養塔もあわせて祀られています。平家一門とこの寺の深いつながりを今に伝える史跡です。
【新西国三十三箇所の札所】能福寺は新西国三十三箇所(しんさいごくさんじゅうさんかしょ)第23番札所にあたります。札所としてのご本尊は十一面観音(じゅういちめんかんのん)で、ビルシャナ殿に安置されているとされ、本堂の秘仏本尊である薬師如来(やくしにょらい)とはまた別の観音さまにお参りできます。
学び・特徴
主祭神
薬師如来(やくしにょらい、秘仏)
社格
新西国三十三箇所 第23番札所(札所本尊:十一面観音、ビルシャナ殿安置)
創建
伝 延暦24年(805年)、最澄(伝教大師)による開山(寺伝)
テーマ
大仏平清盛ゆかり巡礼の寺
この場所を巡る軸
霊場・巡礼
基本情報
住所
兵庫県神戸市兵庫区北逆瀬川町1-39
参拝時間
拝観は無料。拝観時間(寺務所受付時間)は10時から16時。ビルシャナ殿は永代供養をされた方のみの拝観となります。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
JR山陽本線「兵庫」駅から東へ徒歩約15分。神戸市営地下鉄海岸線「中央市場前」駅1番出口から徒歩約10分。車の場合は阪神高速3号神戸線「柳原」出口から「兵庫駅南」交差点を左折し、案内に従って進む。
公式サイト
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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