この寺について
京都府長岡京市の山あいにある西山浄土宗の寺院で、通称「柳谷観音(やなぎだにかんのん)」として親しまれています。本尊の十一面千手千眼観世音菩薩(じゅういちめんせんじゅせんげんかんぜおんぼさつ)は眼病に霊験があるとされ、「目の観音様」として古くから信仰を集めてきました。近年は境内にあふれる約5,000株のあじさいや、季節の花を浮かべた「花手水(はなちょうず)」発祥の地としても知られ、多くの参拝者やカメラ好きが訪れています。新西国三十三所第17番、京都洛西観音霊場第10番の札所です。
歴史・由来
楊谷寺を理解する鍵は、「目の観音様」という呼び名の由来になった、弘法大師空海(くうかい)にまつわる伝説にあります。
寺伝によれば、この寺が開かれたのは806年(大同元年)。清水寺を開いたことで知られる延鎮(えんちん)僧都が、夢のお告げを受けて西山の谷あいに観音様を見つけ、堂を建てたのが始まりと伝わります。
それから5年後の811年(弘仁2年)、隣接する乙訓寺(おとくにでら)の別当(住職にあたる役職)に任じられていた空海がこの地を訪れました。谷を歩いていた空海は、親猿が子猿の目を谷川の水で洗って介抱している姿を目にします。そこで17日間にわたって祈祷を行ったところ、谷の水が眼病に効く霊水に変わったといいます。この水は「独鈷水(おこうずい)」と呼ばれ、今も本堂の奥に湧き続けています。この由緒から、楊谷寺では空海を寺の「第二世」として仰いでいます。
独鈷水の評判は都にも伝わり、江戸時代には第112代・霊元(れいげん)天皇が眼の病をこの水で治されたと伝わり、以後明治に至るまで宮中へ独鈷水が献上されていました。また第113代・東山(ひがしやま)天皇とその妃は子宝と安産をこの寺で祈願し、無事に授かった皇子が、のちの第114代・中御門(なかみかど)天皇になったとも伝えられています。こうした由緒から、寺を囲む築地塀(ついじべい)には、天皇家ゆかりの寺格の中でもっとも格式が高いとされる5本線が入れられています。
長く「独鈷水の寺」「目の観音様」として信仰を集めてきた楊谷寺ですが、近年は境内を彩るあじさいや、手水鉢に四季の花を浮かべる「花手水」の発祥地として、新しい形の参拝スタイルでも広く知られるようになりました。
見どころ・特徴
【独鈷水(おこうずい)】弘法大師空海が17日間の祈祷で霊水に変えたと伝わる湧き水で、今も本堂の奥に湧いています。古くから眼病に効く水として信仰されてきました。
【花手水(はなちょうず)】手水鉢に四季折々の花を浮かべる「花手水」発祥の寺として知られています。あじさいや紅葉の季節には特に華やかな花手水が見られ、写真映えするスポットとして人気です。
【あじさい】境内には約5,000株のあじさいが植えられており、例年6月には「あじさいウイーク」として特別拝観が行われます。
【浄土苑(じょうどえん)】江戸時代中期に作られたと伝わる名勝庭園で、大きな石を仏や菩薩に見立てて配置した趣のある庭です。京都府指定名勝に指定されており、毎月17日の午前中とウイーク期間のみ一般公開されています。
【御朱印】通常の御朱印のほか、押し花をあしらった御朱印など季節限定のものも授与されており、御朱印集めを楽しむ参拝者にも人気があります。
年中行事・お祭り
【新緑ウイーク】例年ゴールデンウィーク前後に開催される特別拝観期間で、新緑と花手水が楽しめます。
【あじさいウイーク】例年6月に開催される特別拝観期間です。境内約5,000株のあじさいが見頃を迎え、あじさいを使った花手水も登場します。
【紅葉ウイーク(もみじウイーク)】例年11月中旬から12月上旬にかけて開催される特別拝観期間です。紅葉と花手水の組み合わせが楽しめ、上書院(じょうしょいん)が特別公開されることもあります。
【毎月17日の縁日】観音様の縁日にあたる毎月17日は、名勝庭園「浄土苑」が公開される特別な日です。
開催日・開催有無・時間は変更される場合があります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
学び・特徴
主祭神
十一面千手千眼観世音菩薩
社格
西山浄土宗、山号は立願山(りゅうがんざん)。新西国三十三所第17番札所、京都洛西観音霊場第10番札所。天皇家ゆかりの寺として、寺を囲む築地塀には寺格の中でもっとも格式が高いとされる5本線が入れられています。
創建
寺伝では806年(大同元年)、清水寺を開いた延鎮(えんちん)僧都の創建とされます。811年(弘仁2年)には空海(弘法大師)が参籠し、霊水「独鈷水」を生み出したと伝わることから、空海は当山の「第二世」として仰がれています。
ご利益
眼病平癒安産子授け
テーマ
花手水あじさい庭園
この場所を巡る軸
霊場・巡礼
基本情報
住所
京都府長岡京市浄土谷堂ノ谷2
参拝時間
通常期は9時から17時まで(最終受付16時30分)です。
拝観料は通常期500円、新緑・あじさい・紅葉の各ウイーク期間は1000円です。高校生以下は無料、祈祷・法要・講に参加の方も無料です。年間何度でも参拝できる年間入山券(5000円)もあります。
ペットを連れての参拝も可能ですが、マナーベルトの着用が必要です。ウイーク期間中はペット1匹につき500円が必要になります。
拝観時間・料金は特別拝観期間などにより変更されることがあります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
電車・バスの場合、阪急京都線「西山天王山」駅またはJR京都線「長岡京」駅からタクシーで約15分です。バスの場合は、阪急京都線「長岡天神」駅から阪急バスで約10分、JR「長岡京」駅から阪急バスで約15分、いずれも「奥海印寺(おくかいいんじ)」バス停で下車し、そこから徒歩になります。毎月17日には阪急京都線「大山崎」駅から参拝用のバスが運行されます。
車の場合、名神高速道路「大山崎」インターチェンジから約10分です。境内周辺には複数の駐車場があり、山門前や境内近くの駐車場は有料(コインパーキング)、少し離れた駐車場は無料(徒歩約15分)です。ウイーク期間など混雑時は交通規制や駐車場の利用方法が変わることがあるため、お出かけ前に公式サイトでご確認ください。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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