この寺について
水間寺(みずまでら)は、大阪府貝塚市水間にある天台宗別格本山(てんだいしゅうべっかくほんざん)の寺院です。「水間観音(みずまかんのん)」の名で親しまれ、厄除けの観音さまとして古くから信仰を集めてきました。新西国三十三箇所(しんさいごくさんじゅうさんかしょ)第4番札所であり、境内には総檜(そうひのき)造りの三重塔がそびえています。
歴史・由来
この寺を理解する鍵は、「迎えに行った観音さま」という言い伝えにあります。奈良時代、聖武天皇(しょうむてんのう)が厄年に病を患ったとき、「都から見て西南の方角に観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)が現れる」という夢のお告げを受けました。天皇の勅命(ちょくめい、命令)を受けた僧・行基(ぎょうき)は西南へと歩みを進め、たどり着いたのがこの水間の谷だったといいます。谷では白髪の老人が現れ、行基に一寸八分(いっすんはちぶ、約6センチ)ほどの黄金の観音像を手渡すと、老人は自ら龍の姿に変わって天へ昇っていったと伝えられています。この観音像を本尊としてお堂が建てられたのが、天平16年(744年)とされる水間寺の始まりです。
寺の歴史は、平穏なものばかりではありませんでした。天正13年(1585年)、豊臣秀吉(とよとみひでよし)による根来寺(ねごろじ)攻めのあおりを受けて水間寺も戦火に巻き込まれ、多くの建物が焼け落ちてしまいます。その後、本堂・三重塔ともに一度は建て直されましたが、江戸時代にも火災に見舞われ、そのたびに地域の人々の手で再建されてきました。今わたしたちが目にする本堂や三重塔は、いずれもこの江戸時代の再建によるものです。焼けては建て直されてきたその繰り返しこそが、水間寺が「厄除けの観音さま」として、どれだけ地域の人々に頼られてきたかを物語っています。現在も新西国三十三箇所の札所として、また「水間観音」の名で、多くの参拝者を迎え続けています。
見どころ・特徴
【三重の塔】天保5年(1834年)に再建された総檜造りの三重塔で、大阪府内に残る明治より前に建てられた三重塔としては、ここだけのものです。一層目の軒下には、色鮮やかな十二支の彫刻が施されています(貝塚市指定文化財)。
【本堂】桁行(けたゆき)・梁間(はりま)ともに7間という、大阪府内でも最大級の規模を誇る本堂です。江戸時代後期の再建で、貝塚市の文化財記録では文化8年(1811年)、水間寺公式サイトでは文政10年(1827年)と、資料によって再建年の記載に差があります(貝塚市指定文化財)。
【愛染堂とお夏・清十郎の言い伝え】縁結びの仏さま・愛染明王(あいぜんみょうおう)を祀るお堂で、「恋人の聖地」にも選ばれています。堂の前庭には、水間の農家の娘お夏と武士・山名清十郎の二人がこの地で結ばれたという言い伝えにちなんだ墓が並んでいます。同じ名前で知られる兵庫県姫路の物語とは別の、水間寺に伝わる独自の言い伝えです。
【行基堂】開山者である行基菩薩(ぎょうきぼさつ)を祀るお堂で、17世紀中頃の建築と推定される、境内で最も古い建物です。
年中行事・お祭り
【年始大法会・千本搗き】1月1日から3日ごろに行われる新年の法要で、境内では威勢のいい掛け声とともに餅をつく「千本搗き」が披露されます。1200年以上続くとも言われる伝統行事です。
【節分法会】2月2日から4日ごろに、豆まき・餅まきが行われます。
【旧初午法会】旧暦2月の初午(はつうま)の日を挟んだ数日間に営まれる法会です。
【大般若経転読・きゅうり加持祈祷】7月上旬に大般若経(だいはんにゃきょう)の転読が、土用の丑の日前後にはきゅうりを使った厄除け祈祷(きゅうり加持)が行われます。
【十七夜法会(盆踊り)】8月17日ごろに営まれ、盆踊りも催されます。
【春・秋の彼岸法会】春分の日・秋分の日を中心に営まれます。
開催日・開催有無・時間は変更される場合があります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
学び・特徴
主祭神
聖観世音菩薩
社格
天台宗別格本山(てんだいしゅうべっかくほんざん)。新西国三十三箇所第4番札所。
創建
天平16年(744年)、聖武天皇(しょうむてんのう)の勅願により行基(ぎょうき)が開創したと伝えられる。
ご利益
厄除け縁結び交通安全家内安全
テーマ
新西国三十三箇所恋人の聖地
この場所を巡る軸
霊場・巡礼
基本情報
住所
大阪府貝塚市水間638
参拝時間
8時30分から16時まで(水間寺公式サイトによる)
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
電車の場合、南海本線「貝塚駅」で水間鉄道に乗り換え、終点「水間観音駅」で下車。そこから水間商店街を通って徒歩約10分です。
車の場合、阪和自動車道「貝塚インターチェンジ」からすぐです。境内に第一駐車場・第二駐車場(水間公園下)があり、合わせて約200台駐車できます(無料)。マイクロバス以上の車両で訪れる場合は、事前に寺へ連絡しておくと安心です。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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