
この神社について
源頼朝と八重姫が人目を忍んで逢瀬を重ねたと伝わる「音無の森」に鎮座する古社。
主祭神は海神の娘・豊玉姫命で、底の抜けた柄杓を奉納する独特の安産信仰で知られる。
毎年11月10日には、暗闇の社殿で隣人の尻をつねって合図を送るという全国的にも珍しい奇祭「尻つみ祭り」が行われる。
歴史・由来
創建年は不詳。松川沿いの照葉樹林「音無の森」を神域とし、古くから土地の産土神として祀られてきたと伝わる。
この社を全国的に知られる存在にしているのは、平治の乱の後に伊豆へ流された源頼朝の伝承である。頼朝は一時、伊東の「北の小御所」で暮らしていたとされ、その地を治める武将・伊東祐親の娘である八重姫と恋仲になった。二人が密かに会っていた場所がこの音無の森であり、対岸の「ひぐらしの森」は、頼朝が八重姫に会うため日が暮れるのを待った場所だと伝えられる。
やがて二人の間には男児が生まれ、千鶴御前(千鶴丸)と名づけられた。しかし平家に仕える祐親の怒りに触れ、千鶴御前は松川上流の稚児ヶ淵に沈められて命を落とし、二人の仲も引き裂かれたという。境内の玉楠神社には、頼朝・八重姫と千鶴丸が祀られている。
例大祭の「尻つみ祭り」は1640年頃から続くとされる。灯りを落とした社殿でお神酒の盃を回す際、暗闇で隣の人に順番を知らせるため尻をつねって合図したことが名の由来とされ、頼朝と八重姫の伝承と結びついて語られてきた。
見どころ・特徴
【底抜け柄杓】安産を願う参拝者が、底を抜いた柄杓を奉納する独特の風習。水が滞りなく通り抜けるように、お産が軽く済むようにという願いが込められている。社殿まわりに奉納された柄杓が並ぶ光景は、この社ならではの見どころ。


【玉楠神社】境内社。源頼朝・八重姫と、その子である千鶴丸を祀る。伝承の舞台を歩いたあとに立ち寄りたい。
【タブの木・シイの木】いずれも伊東市指定天然記念物。音無の森を構成する照葉樹の巨木で、市街地にありながら鬱蒼とした社叢が保たれている。
【尻つみ祭り】毎年11月10日の例大祭。現在はお囃子のリズムに合わせて尻をぶつけ合う尻相撲大会も行われ、笑い声に包まれる祭りとして親しまれている。暗闇の神事という緊張感と、明るい笑いが同居する独特の空気が魅力。
【玖須美四社巡り】天照皇大神社・竹の台熊野神社・静海八幡神社とあわせた四社巡りの一社。市街地を歩いて回れる距離にまとまっている。
【音無神社伝承絵巻】境内に掲げられ、頼朝と八重姫の物語をたどることができる。


年中行事・お祭り
【尻つみ祭り】例年11月10日・夜(例大祭)/要参加申込
日本三大奇祭の一つに数えられる、1640年頃から続く独特の神事。灯りを完全に落とした真っ暗な社殿でお神酒の盃を順に回すが、暗闇で相手が見えないため、隣の人の尻をつねって「次はあなたです」と合図を送る。この所作こそが祭りの名の由来である。
由来は源頼朝と八重姫の伝承と結びつけて語られる。伊東祐親の娘・八重姫と密かに逢瀬を重ねていた頼朝は、人目を忍ぶために言葉ではなく身振りで意思を伝えた——「尻つみ」の合図も、その名残だとする言い伝えがある。安産の神である豊玉姫命への信仰と、忍ぶ恋の物語が神事の中で交わる、他に類のない祭りである。
現在は例大祭に合わせて「尻相撲大会」も行われ、暗闇の神事の緊張感と、明るい笑い声が同居する独特の空気で親しまれている。
【参加方法】尻つみ祭りへの一般参加には伊東観光協会への事前申込が必要。定員に達し次第締切となるため、参加を希望する場合は早めに公式サイトを確認すること。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
学び・特徴
主祭神
豊玉姫命
ご利益
子宝・安産縁結び
テーマ
巨木・御神木
この場所を巡る軸
基本情報
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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