この寺について
峰寺山西光院(みねでらさんさいこういん)は、茨城県石岡市吉生の山中に建つ天台宗の古刹。
平安時代初期の大同2年(807)、徳一大師の開山と伝えられる。通称「峰の薬師」として地域に親しまれてきたが、ご本尊は断崖の岩肌に刻まれた自然石の馬頭観世音菩薩。
本堂は崖に脚柱を掛け出した懸造りで「関東の清水寺」の名でも知られ、廻廊からは晴天の日に太平洋まで見渡す絶景が広がる。
茨城県指定有形文化財(本堂・立木観音)のほか、常陸七福神(毘沙門天)・東国花の寺百ヶ寺57番の札所でもある。境内はカメラ・スマートフォンを含む撮影が全面禁止。
歴史・由来
この寺を理解する鍵は、「山の岩肌そのものがご本尊である」という原初の信仰にある。
平安時代初期・大同2年(807)、法相宗の高僧・徳一大師がこの峰寺山に開山したと伝わる。はじめ法相宗を奉じ、鎌倉時代に一時真言宗となり、後に天台宗へ改宗した。宗派の変遷を経ながらも、崖に露出した自然石の馬頭観音を本尊として守り続けてきた点に、この寺の本質がある。
現在の本堂は江戸時代末期頃の建立と推定される。岩棚状の細長い敷地の奥の崖面に脚柱を組み、桁行三間梁間三間寄棟造りの本体を懸け出した懸造り構造は、県内では類例がなく、茨城県指定有形文化財(建造物)に指定されている。石仏が過去に火災にあった痕跡が残り、現本堂以前にも堂宇が存在していたことがうかがえる。
境内に立つ木造立木観音菩薩像(十一面観世音)は像高597cm(約6m)の大作。桧材寄木造で、元文2年(1737)の修理墨書銘が内部に残る。もとは山麓の吉生村・立木山広照院長谷寺に伝来したものと考えられ、製作年代は平安時代末・12世紀頃とされる。台座を設けず自然木の根を矧ぎ付けた独特の造形が立木仏としての来歴を物語り、こちらも茨城県指定有形文化財(彫刻)に指定されている。
見どころ・特徴
【関東の清水寺と呼ばれる懸造り本堂】峰寺山の断崖に柱を掛け出した舞台型の本堂は、京都・清水寺と同じ懸造り工法による。規模は小さくとも、狭い岩棚の上に巧みに組み上げた構造は見応えがある。茨城県指定有形文化財(建造物)。
【廻廊からの絶景】廻廊に出ると眼下に山麓の集落が広がり、晴天の日には遠く太平洋まで見渡す眺望が開ける。「眺望絶佳」の言葉通りの景色が参拝者を迎える。
【高さ約6mの立木観音】境内の木造立木観音菩薩像(十一面観世音)は像高597cm。桧材寄木造の平安末期の大作で、穏やかな表情が印象的。茨城県指定有形文化財(彫刻)。
【球状花崗岩「小判石」】境内西方に球状に風化した花崗岩が点在する。通称「小判石」と呼ばれ、茨城県指定天然記念物に指定されている地質学的にも珍しい景観。
【撮影全面禁止】境内はカメラ・スマートフォンを含む撮影が全面禁止。本堂も立木観音も写真に収めることはできないが、その分、自分の目で見て記憶に刻む参拝になる。
学び・特徴
主祭神
馬頭観世音菩薩
社格
東国花の寺百ヶ寺57番(茨城)・常陸七福神(毘沙門天)
テーマ
眺望文化財
この場所を巡る軸
霊場・巡礼
基本情報
住所
茨城県石岡市吉生2734
アクセス
JR常磐線・石岡駅からバスで約50分、下車後徒歩約40分(バス路線は関東鉄道バス八郷方面)。山道は道幅が狭いため、車でのアクセスも注意が必要。門前に駐車場あり(数台)。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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