この寺について
埼玉県飯能市(はんのうし)の山の上に建つ天台宗(てんだいしゅう)の寺で、「子の権現(ねのごんげん)」の名で広く親しまれています。開山(かいさん)の子ノ聖(ねのひじり)が残した「腰から下の病を治す」という誓いから、古くから足腰(あしこし)健康の神様として信仰され、重さ2トンにもなる巨大な鉄わらじが名物になっています。武蔵野三十三観音霊場(むさしのさんじゅうさんかんのんれいじょう)第32番の札所でもあり、札所本尊は十一面観音(じゅういちめんかんのん)です。
歴史・由来
この寺を理解する鍵は、名前のあちこちに現れる「子(ね)」という文字にあります。天龍寺は、足腰(あしこし)の守り神として知られる「子の権現(ねのごんげん)」の名でも親しまれている天台宗の寺です。
寺伝(じでん、寺に伝わる由緒)によれば、開山の子ノ聖(ねのひじり)は天長9年(832年)、子(ね)の年・子の月・子の日・子の刻(こく、昔の時刻の数え方)に生まれたと伝えられています。出羽三山(でわさんざん、山形県にある霊山)で長く修行を積んだのち、月山(がっさん)の頂から般若心経(はんにゃしんぎょう)のお経を空に投げたところ、それはこの地(現在の奥の院、経ヶ峰)まで南へ飛び、光を放ったといいます。その光を頼りにこの地へたどり着いた子ノ聖は、山の中で修行を続けました。ところが、山を切り開くことを快く思わない者たちに火を放たれてしまいます。そのとき、本尊である十一面観音が天に昇る龍の姿となって現れ、大雨を降らせて火を消し止めたと伝わります。「天龍寺」という寺の名は、この出来事に由来するといわれています。延喜11年(911年)6月13日、子ノ聖はこの地に十一面観音を祀り、天龍寺を開いたと伝えられています。
晩年、子ノ聖は「腰から下に病を持つ者が一心に祈れば、必ずその効き目(しるし)を授けよう」という誓いを立て、長和元年(1012年)、伝承では181歳という長い生涯を終えたとされています。弟子の恵聖上人(えしょうしょうにん)は、師である子ノ聖を「子ノ聖大権現」として敬い、これを祀る社を建てました。この誓いのとおり、天龍寺は今日まで「足腰の神様」として広く信仰を集めており、境内には重さおよそ2トン、日本一ともいわれる鉄製のわらじが奉納されて、この寺の象徴になっています。
見どころ・特徴
【日本一ともいわれる鉄わらじ】
本堂の近くには、重さおよそ2トンという巨大な鉄製のわらじが奉納されています。足腰の守り神として知られるこの寺のシンボルで、健脚(けんきゃく)を願う参拝者や、登山・サイクリングで訪れる人たちにも人気があります。
【山の上からの大パノラマ】
天龍寺は標高およそ640メートルの山の上に建っています。天気の良い日には、東京の都心方面や筑波山(つくばさん)まで見渡せるといわれ、登ってきた道のりを忘れさせてくれる眺めが広がります。
【茅葺き・杉皮葺きの庫裏】
茅(かや)や杉皮で屋根を葺(ふ)いた庫裏(くり、寺の台所や暮らしのための建物)が残っており、昔ながらの山寺らしいたたずまいを今に伝えています。
【もうひとつの札所、延命地蔵尊】
天龍寺では、十一面観音が武蔵野三十三観音霊場第32番の札所本尊であることに加えて、延命地蔵尊(えんめいじぞうそん)が関東百八地蔵尊霊場第10番の札所本尊にもなっています。ひとつの寺で2つの霊場めぐりができる、少し珍しいお寺です。
年中行事・お祭り
特定の年中行事・お祭りについて、複数の信頼できる情報源で確認できる内容がありませんでした。「子年(ねどし)ごとに特別な開帳(かいちょう)が行われる」という言及が個人ブログに1件ありましたが、他の情報源では裏付けが取れなかったため、記載を見送りました。行事の有無を知りたい場合は、公式サイトの更新再開後の確認、またはSNSでのご確認をおすすめします。
開催日・開催有無・時間は変更される場合があります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
学び・特徴
主祭神
子ノ聖大権現(ねのひじりだいごんげん)十一面観音(じゅういちめんかんのん・本地仏)
社格
山号(さんごう)は大鱗山(だいりんざん)、院号(いんごう)は雲洞院(うんどういん)と伝わります。公式サイトでは自らを「天台宗特別寺(てんだいしゅうとくべつじ)」と称していますが、この称号が天台宗内でどのような位置づけを意味するかは、公式サイトが現在メンテナンス中のため確認できていません。
創建
延喜11年(911年)6月13日、開山の子ノ聖(ねのひじり)によって創建されたと伝わります(寺伝による)。当時の天皇は醍醐天皇(在位897年-930年)で、時期的な矛盾はありません。
ご利益
足腰健康病気平癒災難除け延命長寿
テーマ
武蔵野三十三観音第32番関東百八地蔵霊場第10番足腰守護の寺山岳信仰
この場所を巡る軸
霊場・巡礼
基本情報
住所
埼玉県飯能市大字南461
参拝時間
9時から17時まで(冬期は16時まで)とされています。この時間は公式サイトではなく飯能市観光サイト等の記載によるものです。公式サイトは現在メンテナンス中のため、お出かけ前にSNS等で最新の情報をご確認ください。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
車の場合、圏央道(けんおうどう)狭山日高インターチェンジから約60分、関越自動車道鶴ヶ島インターチェンジから約80分です。山頂に駐車場があります。ただし南側からの道は急な坂道で道幅も狭いため、北側からのアクセスがすすめられています。
電車の場合、西武秩父線の吾野(あがの)駅または西吾野(にしあがの)駅から徒歩でおよそ90分の山道を歩きます。西武池袋線の飯能駅または西武秩父線の東飯能駅からタクシーを利用するとおよそ40分です。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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