この寺について
天台宗別格本山、山号は宝積山(ほうしゃくざん)。貞観2年(860)、比叡山の高僧・円仁(えんにん)の弟子である本聖(ほんしょう)が、太田切川(おおたぎりがわ)の支流・黒川の滝の中から授かった不動明王像を本尊として開いたと伝わる。「霊犬早太郎(れいけんはやたろう)」が遠江国(現在の静岡県磐田市)で妖怪を退治したという伝説の地としても知られ、国の名勝に指定された庭園や、神秘的に光るヒカリゴケの自生地としても名高い。
歴史・由来
光前寺を理解する鍵は、この寺が「不動明王を授かった祈りの場」としての顔と、「早太郎という一匹の犬をめぐる悲しい伝説の舞台」としての顔をあわせ持っているという点にある。
寺伝によれば、貞観2年(860)、比叡山(ひえいざん)で天台宗を学んだ円仁(えんにん、慈覚大師〈じかくだいし〉)の弟子・本聖(ほんしょう)が、この地を流れる太田切川(おおたぎりがわ)の支流・黒川の滝の中から不動明王像を授かり、それを本尊としてお堂を建てたのが始まりとされる。当初は現在地から約200メートル離れた場所にあったと伝わる。
光前寺の名を全国に広めたのが「霊犬早太郎(れいけんはやたろう)」の伝説である。戦国時代、光前寺で飼われていた早太郎(一説には「疾風太郎〈しっぷうたろう〉」とも呼ばれる)という山犬が、遠江国見附村(とおとうみのくにみつけむら、現在の静岡県磐田市見付)の矢奈比賣神社(やなひめじんじゃ)に住み着き、毎年の祭りで若い娘を人身御供(ひとみごくう)として要求していた狒々(ひひ、年老いた猿の化け物)を退治したと伝わる。早太郎は狒々に深手を負わされながらも光前寺までたどり着き、和尚に一声吠えて息絶えたと伝えられ、今も寺には早太郎の墓が残る。
境内には、光に反射して幻想的に光るヒカリゴケが自生しており、参道の石垣の隙間や本坊客殿の縁の下などで見ることができる。本堂前に広がる庭園は、鎌倉時代の作庭と伝わる池泉庭園(ちせんていえん)で、滝の水が段々に流れ落ちる姿を石で表した「龍門瀑(りゅうもんばく)」の石組みが見どころとなっており、1967年(昭和42年)に国の名勝に指定された。
伽藍は江戸時代後期に相次いで整備され、本堂は嘉永4年(1851)、三重塔は文化5年(1808)、三門(さんもん)は嘉永元年(1848)にそれぞれ再建された。仁王門に安置される金剛力士像は室町時代後期の作と伝わり、駒ヶ根市の有形文化財に指定されている。南信州(みなみしんしゅう)随一の祈願霊場として、今も多くの参拝者を集めている。
見どころ・特徴
【本尊・不動明王】
本尊の不動明王像は、黒川の滝の中から授かったという伝承にちなむ秘仏で、ふだんは直接拝観できない。
【霊犬早太郎の墓】
遠江国(現在の静岡県磐田市)で妖怪を退治したと伝わる霊犬早太郎の墓が境内にあり、今も多くの参拝者が手を合わせる。早太郎の姿を写した御朱印も人気を集めている。
【国指定名勝 光前寺庭園】
鎌倉時代の作庭と伝わる池泉庭園で、龍門瀑の石組みが見どころ。1967年に国の名勝に指定された。
【ヒカリゴケ】
参道の石垣の隙間などに自生するヒカリゴケは、光を反射して神秘的に光る姿が見られる。見頃は例年4月中旬から10月下旬ごろ。
【伽藍と四季の彩り】
嘉永元年(1848)再建の三門、文化5年(1808)再建の三重塔、室町時代後期の金剛力士像を安置する仁王門など、江戸時代の伽藍がそろう。春はしだれ桜、秋は紅葉が境内を彩り、しだれ桜の時期には夜間のライトアップも行われる。
【訪ねかた】
庭園と宝物殿は有料(大人500円)だが、境内そのものは無料で参拝できる。しだれ桜や紅葉の見頃、ヒカリゴケの観察に適した時間帯は年によって変わるため、出かける前に公式サイトで確認しておくと安心。
年中行事・お祭り
【しだれ桜】例年4月中旬〜4月下旬
参道や境内のしだれ桜が見頃を迎え、夜間にはライトアップも行われる。
【紅葉】例年10月下旬〜11月中旬
庭園や境内の木々が色づき、しだれ桜とはまた違った趣を見せる。
開花・紅葉の時期や見頃、ライトアップの実施は年によって変わります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
学び・特徴
主祭神
不動明王(秘仏)
社格
天台宗別格本山。山号は宝積山(ほうしゃくざん)。
創建
貞観2年(860)、円仁の弟子・本聖が黒川の滝の中から授かった不動明王像を本尊として開いたと伝わる。当初は現在地から約200メートル離れた場所にあったとされる。
ご利益
厄除け家内安全
テーマ
桜紅葉苔
基本情報
住所
長野県駒ヶ根市赤穂29
参拝時間
8時から17時まで。しだれ桜のライトアップ期間中は21時まで参拝できる。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
中央自動車道「駒ヶ根」インターチェンジから車で約3分(約1キロメートル)。JR飯田線「駒ヶ根」駅からバスで約15分。駐車場は無料で第1から第3まである。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
記録を確認中...