この寺について
臨済宗永源寺派の大本山。山号は瑞石山。南北朝時代の康安元年(1361年)、近江守護・佐々木六角氏頼が禅僧・寂室元光(正燈国師)を招いて開いた古刹。本尊は秘仏・世継観音(観世音菩薩)で、子宝・後継ぎ祈願の信仰を集める。全国に127の末寺を擁し、関西屈指の紅葉の名所としても知られる。
歴史・由来
この寺を理解する鍵は、開山・寂室元光(じゃくしつげんこう)という人物の異色の人生にある。
寂室元光は正応3年(1290年)、岡山(現・真庭市)に生まれた。13歳で出家、16歳のとき鎌倉禅興寺の約翁徳倹禅師(建長寺開山・蘭渓道隆禅師の法嗣)の門を叩き、翌年には侍者に抜擢された。18歳で大悟を得た後、31歳から7年間にわたり元(中国)へ渡航。杭州・天目山に隠棲する中峰明本禅師(ちゅうほうみんぽん)の「幻住思想」――定住せず山中でひたすら修行に生きる――に深く影響を受け、「寂室」の号をその師から授けられた。
37歳で帰国した後は30年以上にわたって山中の小庵を転々とし、天龍寺・建長寺への住持の勅書も固辞し続けた。そのような禅師が71歳のときに応じたのが、近江守護・佐々木六角氏頼の招きだった。康安元年(1361年)、氏頼は愛知川上流の山中「雷渓(らいけい)」の地を寄進して伽藍を創建した。「永源寺」の名は、氏頼の法名「雪江宗永」の「永」と、佐々木源氏の「源」から命名された。山号「瑞石山」は、造営中に巨大な石が不思議な力で動いたことなど、石にまつわる奇瑞に因む。
禅師の高徳を慕って僧俗2000人あまりが集い、山中には五十六坊の末庵が立ち並んだ。貞治6年(1367年)に78歳で示寂。「弥天・松嶺・霊仲・越渓」の四高足に受け継がれ、朝廷や足利家の庇護のもと栄えた。応仁の頃には京都五山の学僧・横川景三らが戦乱を逃れてこの地に疎開している。
しかし明応(1492年)と永禄(1563年)の2度の火災で伽藍を失い、寺運は衰退する。復興の先駆けとなったのは、寛永8年(1631年)に自ら石を曳き土を運んで再建に尽くした別峰紹印禅師。寛永20年(1643年)に後水尾天皇の勅命で一絲文守禅師(仏頂国師)が入寺すると、東福門院(徳川和子)と彦根藩・井伊家の外護を得て伽藍が再興され、今日に至る。
見どころ・特徴
【世継観音(よつぎかんのん)】本尊の観世音菩薩は秘仏で、平時はお姿を拝観できない。約25年ごとの御開帳(近年では平成28年・開山650年遠諱)のみ開扉される。佐々木満高公への子授け伝承から「世継観音」と呼ばれ、子宝・後継ぎ祈願の信仰を集める。
【紅葉の絶景】11月上旬〜下旬が見頃で、中旬にピークを迎える。境内の錦秋は関西屈指。11月は夜間の紅葉ライトアップ(「観楓期」)も行われる。紅葉シーズンは公式が公共交通機関の利用を推奨するほど混雑する。
【日本遺産】永源寺と奥永源寺の山村景観が、日本遺産「水と暮らしの文化遺産」に認定されている。
【神仏霊場巡拝の道】第140番札所(近江国8番)。御朱印は本堂横の朱印所で受け付けている。
【坐禅・研修体験】予約制(5名以上から)で、読経・坐禅・法話・食事・作務を体験できる研修道場を運営。インバウンド向け坐禅体験も受け入れている(東近江市観光協会経由)。
年中行事・お祭り
【修正会】例年1月1日〜3日(僧堂)
新年の修行。
【涅槃会】例年2月15日
釈迦の入滅を追悼する法要。
【春季彼岸会】例年3月21日
【百万人講】例年4月1日〜3日
【降誕会(花まつり)】例年4月8日
お釈迦様の誕生日を祝う法要。
【実澄忌】例年4月16日
開基・佐々木六角氏頼の忌日法要。
【寂室禅師奉賛茶会】例年5月15日に近い日曜日
開山・寂室元光禅師を偲ぶ茶会。
【開基忌】例年6月7日
【一切経虫干】例年7月21日
経典の虫干し。
【山門施餓鬼】例年8月15日
【秋季彼岸会】例年9月21日
【開山忌】例年10月1日
開山・寂室元光禅師の忌日法要。
【達磨忌】例年10月5日
【瑞石会】例年11月上旬
護持会(当山護持会)の法要。
【観楓期・夜間紅葉ライトアップ】11月
境内の紅葉が色づく観楓期。夜間ライトアップを実施(日程は公式サイトでご確認ください)。
【臘八大摂心・成道会】例年12月1日〜8日(臘八大摂心)・12月8日(成道会)
お釈迦様の成道を記念する冬の集中修行。
【除夜の鐘】例年12月31日
開催日・開催有無・時間は変更される場合があります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
学び・特徴
主祭神
世継観音(観世音菩薩)
社格
臨済宗永源寺派大本山。神仏霊場巡拝の道第140番札所(近江国8番)。永源寺と奥永源寺の山村景観が日本遺産「水と暮らしの文化遺産」に認定。
創建
康安元年(1361年)、近江守護職・佐々木六角氏頼が開山の寂室元光禅師(正応3年・1290年〜貞治6年・1367年、諡号:圓應正燈国師)に帰依し、愛知川上流の雷渓の地を寄進して創建。
基本情報
住所
滋賀県東近江市永源寺高野町41
参拝時間
午前9時〜午後4時
※11月の観楓期は参拝時間が変更となります。夜間ライトアップの開催日時は公式サイト(https://eigenji-t.jp/haikan/)でご確認ください。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
滋賀県東近江市永源寺高野町41。近江鉄道バス・御園線「永源寺前」下車(八日市駅より約35分)。車は名神高速「八日市IC」より約20分。東海環状自動車道「大安IC」より約40分。駐車場:大本山永源寺駐車場(国道421号旦度橋前・34台)、裏参道下(15台程度)。紅葉シーズンは公式が公共交通機関の利用を推奨するほど混雑する。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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