この寺について
曹洞宗の大本山として約580年にわたり教団の中心だった禅刹。
元亨元年(1321)に瑩山紹瑾が開き、明治31年(1898)の大火をきっかけに本山機能は横浜・鶴見へ移り、能登に残されたこの地が「祖院」となった。
令和6年(2024)1月の能登半島地震で伽藍41棟すべてが被災したが、同年12月に大祖堂・仏殿・山門など16棟が国の重要文化財に指定された。令和7年(2025)4月から通常拝観を再開している。
歴史・由来
この寺を理解する鍵は、二度の壊滅にある。焼けて本山を手放し、崩れてなお能登に残った。その繰り返しがこの寺の姿を決めてきた。
はじまりは諸嶽観音堂という古い堂だった。元亨元年(1321)、住持の定賢がこれを瑩山紹瑾に譲り、瑩山は禅院に改めて總持寺と号する。翌年には朝廷から「日本曹洞賜紫出世之道場」の額を受けた。永平寺が道元の厳格な宗風を守ったのに対し、總持寺は地方へ出て民衆のなかに教えを広げる道を選び、末寺は全国で一万六千を超えるまでになる。
その広がりを足で実現したのが二祖の峨山韶碩である。峨山は羽咋の永光寺と能登の總持寺の住職を兼ね、二十数年にわたって両寺を結ぶ約50kmの山道を往復したと伝わる。この道はいま「峨山道」と呼ばれている。
元亀元年(1570)の兵火で焼けたが前田氏のもとで再興し、元和元年(1615)に幕府は永平寺とともに大本山と定め、明暦3年(1657)には寺領400石が与えられた。
転機は明治31年(1898)4月13日の大火である。伝燈院の経蔵をわずかに残して全山が焼けた。再建は進んだものの、布教の中心を関東に置くべきだという声が強まり、明治44年(1911)11月、本山は横浜・鶴見へ移る。以後、能登のこの地は「總持寺祖院」と呼ばれるようになった。
令和6年(2024)1月1日の能登半島地震は、その祖院を再び打ちのめした。伽藍41棟すべてが被災し、七堂伽藍を結んでいた回廊はほとんどが倒れた。それでも同年12月9日、大祖堂・仏殿・山門など16棟が国の重要文化財に指定される。復旧には約38億円と9年2か月を要し、完了は2034年春ごろと見込まれている。
見どころ・特徴
【山門】昭和7年(1932)再建の総檜、二層の楼門で高さ約17.5m。大火からの再建の象徴で、いまも境内の顔になっている。
【大祖堂(法堂)】境内最大の建物で、床面積は約545平方メートル。輪島塗と彫刻で飾られた堂内は、朝夕の勤行と説法の場。
【仏殿】大正2年(1913)の建築。本尊釈迦牟尼仏を中央に、達磨大師と大権修利菩薩を左右に安置する書院風の仏堂。
【経蔵】明治31年の大火を免れて残った数少ない建物のひとつ。中央の八角の輪蔵に一切経を納める。
【伝燈院と慈雲閣】伝燈院は開山・瑩山紹瑾の霊廟。慈雲閣の観音堂は、例年7月17日の観音祭のときだけ開帳されてきた。
【僧形観世音菩薩】北陸三十三ヵ所観音霊場の第十五番札所本尊。禅定印を結び僧衣をまとう姿で、観音像としては全国でも珍しい。
【国重要文化財16棟】令和6年(2024)12月9日に一括指定。大祖堂、仏殿、山門、鐘鼓楼及び回廊、放光堂、慧心廊、玄風廊、伝燈院御霊屋、伝燈院唐門、慈雲閣観音堂、白山社本殿、白山蔵、経蔵、三樹松関、裏門。それまで石川県指定だった経蔵、輪島市指定だった慈雲閣・伝燈院、国登録有形文化財だった大祖堂・仏殿・山門などが、まとめて格上げされた形になる。
【古和秀水】境内から離れた鬼屋川の上流に湧く霊水。瑩山が竜神の告げによって見つけたと伝え、いまも仏前の献茶・献湯に使われる。昭和60年(1985)に名水百選に選ばれた。
【率直なところ】令和6年の地震で伽藍41棟すべてが被災した。回廊はほとんどが倒れ、以前のように廊下づたいに堂を巡ることはできない。工事の進み方によって立入できる範囲も変わる。修復の完了見込みは2034年春で、当面は「壊れた伽藍と復旧の現場を見る」参拝になる。それを承知で訪ねる寺である。
年中行事・お祭り
学び・特徴
主祭神
釈迦牟尼仏
社格
曹洞宗大本山總持寺祖院(旧・曹洞宗大本山總持寺)/北陸三十三ヵ所観音霊場 第十五番札所
創建
元亨元年(1321)。諸嶽観音堂の住持・定賢が瑩山紹瑾に寺を譲り、禅院に改めて總持寺と号したことに始まる。
テーマ
禅重要文化財
基本情報
住所
石川県輪島市門前町門前1-18甲
参拝時間
拝観時間 8:00〜17:00(年中無休) 拝観料 大人500円/中高生400円/小学生200円 令和7年(2025)4月1日から通常拝観を再開していますが、復旧工事のため立入できない区域があります。 坐禅体験(1,000円)・精進料理・宿坊はいずれも事前予約が必要です。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
【車】のと里山海道「穴水IC」から約20〜25分。金沢市街からは約1時間50分。のと里山空港からは約30分。国道249号から寺までは3分ほどです。 【駐車場】普通車約50台、大型バス15〜20台。徒歩5分ほどの「禅の里広場」に輪島市営駐車場もあります。 【公共交通】金沢駅から北鉄奥能登バスの輪島特急・門前急行で「總持寺前」下車、約2時間15分。のと鉄道「穴水」駅からはバスで約35〜40分。いずれも便数が少ないので、出発前に時刻を確認してください。 【注意】能登半島地震の影響で、能登の道路には通行規制が残る区間があります。出発前に石川県の道路情報をご確認ください。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
参拝記録
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