この城について
高知県南国市の岡豊山(おこうやま)に築かれた山城の跡。四国をほぼ統一した戦国武将・長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)と、その一族が本拠とした城です。標高97メートルの頂にある詰(つめ)を中心に、二ノ段・三ノ段・四ノ段が連なり、斜面には横堀(よこぼり)や竪堀(たてぼり)、切岸(きりぎし)といった守りの仕掛けが残ります。平成20年(2008)に国の史跡に指定され、平成29年(2017)には続日本100名城の180番に選ばれました。城跡には高知県立歴史民俗資料館が建ち、発掘された品々を見ることができます。
歴史・由来
岡豊城の歴史をたどる鍵は、「一度この城を失った家が、ここから四国へ出ていった」という点にあります。
城がいつ築かれたのかは、はっきりしていません。発掘調査の成果からは、遅くとも15世紀の後半には城として使われていたと考えられています。築いたのは長宗我部(ちょうそかべ)氏で、13世紀から14世紀にさかのぼるとする見方もあります。
最初の大きな転機は永正五年(1508)でした。本山(もとやま)氏をはじめとする周辺の豪族の連合軍に攻められ、岡豊城は落城。長宗我部氏はいったんこの城を失います。しかしやがて一族は城を取り戻し、長宗我部国親(くにちか)のもとで家を立て直しました。
その子が元親です。元親は天正二年(1574)に土佐一国を平定し、天正十三年(1585)には四国のほぼ全域を手に収めます。そのすべての起点が、この岡豊城でした。
ところが同じ天正十三年、豊臣秀吉の四国攻めを受けて元親は降伏し、領地は土佐一国だけになります。その後、元親は本拠を山から平野へ移すことを決め、天正十六年(1588)ごろに大高坂山城(おおだかさやまじょう、のちの高知城が築かれる地)へ、さらに天正十九年(1591)には海に近い浦戸城(うらどじょう)へと移りました。こうして岡豊城は役目を終えます。
城は長いあいだ土の下に眠っていましたが、昭和六十年(1985)から平成二年(1990)にかけて6次にわたる発掘調査が行われ、石を敷きつめた遺構や礎石(そせき)を据えた建物の跡、土塁や石積みが次々と姿を現しました。中世の土佐の山城で礎石と瓦を使った建物が確認されたのはここが初めてで、石垣の一歩手前ともいえる石積みも見つかっています。長宗我部氏がどれほどの力を持っていたかを、地面そのものが語っているのです。
見どころ・特徴
【詰】城のいちばん高いところにある曲輪(くるわ)で、標高97メートル。三角形に近いかたちをしています。発掘では石を敷きつめた遺構や礎石を据えた建物の跡、地鎮(じちん)の跡が見つかりました。ここからは香長平野(かちょうへいや)と太平洋が一望できます。
【二ノ段と詰下段】詰の東側に置かれた曲輪で、詰とのあいだは堀切(ほりきり)で断ち切られています。守りの要となった場所です。
【三ノ段】詰の南西にある曲輪。発掘で土塁と石積み、礎石建物の跡、階段状の遺構が確認されました。石垣が広まる一歩手前の技術がここに残っています。
【四ノ段】三ノ段の西側を取り巻くように置かれた曲輪です。
【伝厩跡曲輪】城の西南に張り出した出城のような曲輪。ここからも香長平野と太平洋が見渡せます。
【伝家老屋敷曲輪】詰の南に位置する曲輪で、家臣の屋敷があったと伝わります。
【斜面の守り】山の斜面には横堀と土塁、いくつも並んだ竪堀、そして切り立たせた切岸が残っています。南側の斜面は急で、北側はややゆるやかです。山そのものが蛇紋岩(じゃもんがん)でできています。
【長宗我部元親飛翔之像】高知県立歴史民俗資料館の前に立つ元親の像で、平成27年(2015)5月に建てられました。城跡のシンボルになっています。
【高知県立歴史民俗資料館】城跡のなかに建つ資料館です。2階の長宗我部展示室では、岡豊城から出土した瓦片や火縄銃の弾丸などを見ることができます。
【春の桜】登り口から資料館までの道を桜が彩ります。
【訪ねかた】山道を歩くので、歩きやすい靴がおすすめです。南国市観光協会は、夏はマムシやハチに出あうことがあるため、それ以外の時期の散策をすすめています。
学び・特徴
社格
国の史跡(平成20年〈2008〉7月指定)。続日本100名城の180番(平成29年〈2017〉4月選定)。連郭式(れんかくしき)の山城で、長宗我部氏が代々の居城としました。
創建
築城の年ははっきりしていません。発掘調査の成果からは、遅くとも15世紀の後半には城として使われていたと考えられています。築いたのは長宗我部氏とされ、13世紀から14世紀にさかのぼるという見方もあります。天正十六年(1588)ごろまで使われ、元親が浦戸城へ移った天正十九年(1591)までに廃城となりました。
テーマ
続日本100名城山城戦国国史跡
基本情報
住所
高知県南国市岡豊町八幡1099-1
見学時間
城跡は自由に見学できます。
高知県立歴史民俗資料館は午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)。休館日は年末年始(12月27日から1月1日)で、展示の入れ替えなどで臨時休館することがあります。
観覧料は、常設展示のみの期間が大人500円、企画展の開催中は大人700円。高校生以下は無料です。毎年5月3日は「れきみんの日」として、誰でも無料で入館できます。
続日本100名城のスタンプは高知県立歴史民俗資料館に置かれています。御城印は令和7年(2025)2月15日から、資料館2階のミュージアムショップで1枚300円で販売されています(店頭販売のみ)。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
【バス】JR高知駅からとさでん交通バスで約30分、「学校分岐」バス停下車、徒歩約15分。JR土佐大津駅からは南国市コミュニティバスも利用できます。
【車】高知自動車道の南国インターチェンジから約10分。高知市の中心部からは約20分です。高知龍馬空港からは西へ約13キロメートル。
【駐車場】無料。普通車50台、バス4台(高知県立歴史民俗資料館の駐車場)。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
見学記録
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