
この城について
熊本藩の支城として、元和8年(1622年)に球磨川河口の松江の地に築かれた輪郭式の平城。
元和の一国一城令のもとで一国二城が認められた全国でも異例の城で、その後は細川三斎の隠居城、次いで松井氏の居城として明治まで続いた。
本丸の白い石垣と水堀が残り、本丸跡には八代宮が鎮座する。国史跡「八代城跡群」、続日本100名城190番。
歴史・由来
この城を理解する鍵は、一つの国に城が二つ許された、という例外にある。
【三つの「八代城」】八代には、時代の違う三つの城が「八代城」と呼ばれてきた。南北朝期の古麓城、安土桃山期の麦島城、そして江戸初期に築かれた松江の城である。三つが同時に建っていたことはなく、それぞれ築かれた土地の名で呼び分けられる。いま八代城跡といえば三つ目の、松江の城を指す。
【一国二城の特例】麦島城は小西行長の家臣が築いた城で、関ヶ原ののちは加藤氏の肥後に含まれた。元和元年(1615年)に一国一城令が出されても、熊本城と麦島城の二城体制は例外として認められている。九州の南に睨みを利かせる位置にあったからだろう。全国でも異例の扱いであった。
ところが元和5年(1619年)、地震で麦島城が倒壊する。熊本藩は幕府に願い出て許可を得ると、元和6年(1620年)、松江村の南、球磨川の徳淵の北岸に新しい城の普請を始めた。命を受けたのは、二代藩主・加藤忠広の重臣である加藤正方。元和8年(1622年)に竣工した。二城の特例は、そのまま新しい城に引き継がれた。
【細川三斎の城】寛永9年(1632年)、加藤忠広が改易される。肥後に入ったのは細川忠利だが、その父である細川忠興、すなわち三斎は、幕府の内命を受けて八代城に入り、北の丸を隠居所とした。茶人としても名高いこの老将が、隠居の地に選んだのが八代である。正保3年(1646年)からは家老の松井氏が城代を務め、以後は代々松井家の居城として明治3年(1870年)の廃城まで続いた。
【焼けた天守】本丸の北西隅には、高さ11メートルの四層五階の大天守と、高さ9.7メートルの二層三階の小天守が、渡櫓で結ばれて建っていた。「小城に似合わぬ荘厳さ」と評されたという。だが寛文12年(1672年)の落雷で焼失し、ついに再建されなかった。寛政9年(1797年)の火災では大書院も焼け、小天守や櫓もそのままになった。
平成26年(2014年)3月18日、古麓城跡・麦島城跡とあわせ「八代城跡群」として国の史跡に指定された。三つの城が一括で史跡になったことで、この土地が中世から近世まで八代を押さえ続けた場所であることが、ひとつながりに見えるようになっている。
見どころ・特徴
【本丸の石垣と水堀】建物は残っていないが、本丸を囲む石垣と水堀はほぼそのままの形で残る。石が白っぽいのが目を引き、この城には「白鷺城」「白石城」という別名がある。
【天守台】本丸北西隅の天守台に登れる。ここに四層五階の大天守と二層三階の小天守が渡櫓で連なっていた。寛文12年(1672年)の落雷で焼けて以来、何も建っていない。土台だけが、あった大きさを伝えている。
【曲輪の配置】輪郭式の平城で、本丸を中心に南東へ二の丸、南西へ三の丸、北西へ北の丸、北へ出丸が、左右対称ではなく渦を巻くように配され、それぞれ水堀で区切られていた。細川三斎が隠居所としたのは北の丸である。
【八代宮】本丸跡に鎮座する神社。南北朝時代に征西将軍として九州に下った懐良親王と、その養子の良成親王を祀る。明治の創建で、城と直接の関わりはないが、いま本丸に立つ唯一の建造物である。
【八代城跡群】国史跡の指定は、この城だけでなく、南北朝期の古麓城跡、安土桃山期の麦島城跡を含む三城一括である。古麓城跡は市街東方の山中、麦島城跡は球磨川の対岸にあたる。
【移築された門】城の門のいくつかは市内の寺に移されて現存する。本成寺に高麗門、春光寺に永御蔵御門が伝わる。
【松浜軒】城跡の西、歩いて行ける距離に、八代城主の浜の茶屋であった松浜軒がある。国指定名勝「旧熊本藩八代城主浜御茶屋庭園」。初夏の花菖蒲で知られ、拝観は大人500円・中学生以下250円、9時〜17時、月曜休。城跡とあわせて訪ねる価値がある。
年中行事・お祭り
終日開放・見学無料
続日本100名城のスタンプは八代市民俗伝統芸能伝承館(お祭りでんでん館、八代市西松江城町1-47)に設置されています。9:00〜17:00、月曜休(祝日の場合は翌日)、12月29日〜1月3日休館、入館無料。
もう一か所の設置場所であった八代市立博物館未来の森ミュージアムは、2024年7月から改修工事のため閉館しています。再開時期は事前にご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
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電車・バス
JR鹿児島本線「八代」駅からバスで約10分、「八代宮前」バス停下車すぐ。駐車場
市営駐車場(有料)を利用します。
※ 営業時間・定休日は変わることがあります。各店の公式情報でご確認ください。
学び・特徴
社格
国史跡「八代城跡群」(平成26年〈2014年〉3月18日指定)/続日本100名城190番
創建
元和6年(1620年)着工、元和8年(1622年)竣工/加藤正方(熊本藩主・加藤忠広の命による)
基本情報
住所
熊本県八代市松江城町7-34
見学時間
終日開放・見学無料
続日本100名城のスタンプは八代市民俗伝統芸能伝承館(お祭りでんでん館、八代市西松江城町1-47)に設置されています。9:00〜17:00、月曜休(祝日の場合は翌日)、12月29日〜1月3日休館、入館無料。
もう一か所の設置場所であった八代市立博物館未来の森ミュージアムは、2024年7月から改修工事のため閉館しています。再開時期は事前にご確認ください。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
【電車・バス】JR鹿児島本線「八代」駅からバスで約10分、「八代宮前」バス停下車すぐ。
【駐車場】市営駐車場(有料)を利用します。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
見学記録
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