この城について
連立式(れんりつしき)と呼ばれる仕組みで、大天守と三つの小天守を渡櫓(わたりやぐら)でつないだ、日本の城郭建築の最高峰と評される名城。白漆喰総塗籠(しろしっくいそうぬりごめ)の白い壁から白鷺城(しらさぎじょう)の別名で親しまれ、国宝・ユネスコ世界文化遺産に指定されている。
歴史・由来
姫路城を理解する鍵は、一度も戦火で天守を失わなかった、という点にある。
姫山(ひめやま)に最初に砦が築かれたのは元弘3年(1333年)。播磨(はりま、現在の兵庫県南西部)の武将・赤松則村(あかまつのりむら、法名は円心〈えんしん〉)が、後醍醐天皇の皇子である護良親王(もりよししんのう)の命を受けて挙兵した際、この地に築いたと伝わる。その子・赤松貞範(あかまつさだのり)が正平元年(1346年)に本格的な城を築き、これが姫路城の始まりとされる。
その後、城主は赤松氏、山名氏と移り、戦国時代には小寺氏の家臣であった黒田孝高(くろだよしたか、号は如水〈じょすい〉)がこの地を治めた。天正8年(1580年)、中国地方の平定を進める羽柴秀吉(はしばひでよし、後の豊臣秀吉)に城を差し出し、秀吉が3層の天守を築いている。
現在私たちが目にする姿になったのは、関ヶ原の戦いの後に城主となった池田輝政(いけだてるまさ)による大改修から。慶長6年(1601年)に工事を始め、慶長14年(1609年)に大天守が完成した。元和3年(1617年)に城主となった本多忠政(ほんだただまさ)が西の丸などを増築し、ほぼ現在の城郭が整った。
姫路城の歴史で語り継がれる出来事の一つが、太平洋戦争末期の空襲である。昭和20年(1945年)7月の姫路空襲では、天守に焼夷弾(しょういだん)が命中したものの発火せず、焼失を免れたと伝わる。全国の多くの城が戦災や火災で天守を失った中、姫路城は築城以来の姿をほぼそのまま保ち続けている。
昭和6年(1931年)に天守が国宝に指定され、昭和31年(1956年)から8年をかけた「昭和の大修理」で解体修理を実施。平成5年(1993年)には法隆寺(ほうりゅうじ)地域の仏教建造物とともに、日本で最初のユネスコ世界文化遺産に登録された。平成21年(2009年)からは「平成の大修理」で大天守の屋根や壁が修復され、平成27年(2015年)に現在の白さを取り戻した姿でグランドオープンした。
見どころ・特徴
【白漆喰総塗籠の美しさ】
天守や櫓の壁は、木の骨組みの上に厚く白い漆喰(しっくい)を塗り重ねた「白漆喰総塗籠」という工法で仕上げられている。防火性を高めるための工法でもあり、この白さが白鷺城の名の由来ともいわれる。
【迷路のような登城路】
大手門から天守までは、敵の侵入を防ぐためにいくつもの門や坂道が入り組んだ道筋になっている。同じような景色が続くため、初めて訪れる人は方向を失いやすい。案内板をよく見ながら進むと迷いにくい。
【長壁神社(おさかべじんじゃ)】
大天守の最上階には、長壁神社(刑部神社〈おさかべじんじゃ〉とも呼ばれる)という小さな社が祀られている。姫山の地主神をめぐる伝承に由来し、池田輝政が城の改修に着手した際に城下へ移されたが、のちに天守へ戻されたと伝わる。
【お菊井戸】
播州皿屋敷(ばんしゅうさらやしき)の伝説で知られる井戸。奉公人のお菊が皿を数える声が聞こえるという言い伝えが残る、城内でも人気の見どころ。
【化粧櫓(けしょうやぐら)】
西の丸にある建物で、本多忠政の子・忠刻(ただとき)に嫁いだ千姫(せんひめ)の化粧料でつくられたと伝わる。千姫にゆかりの品が展示されている。
【訪ねかた】
天守内部は急な階段が多く、上りも下りも一方通行になっている場所がある。歩きやすい靴で訪れると天守見学がより楽しめる。桜の季節は特に混み合うため、朝の早い時間に入城すると、比較的ゆったりと見学できる。
年中行事・お祭り
【姫路お城まつり】例年5月に3日間開催
千姫輿入れ行列(せんひめよめいりぎょうれつ)などのパレードや踊りが行われる、姫路城下最大級のお祭り。
【観桜(花見)】例年3月下旬から4月上旬
天守や内堀の周辺は桜の名所として知られ、ライトアップが行われることもある。
開催日・開催有無・時間は変更される場合があります。お出かけ前に必ず公式サイトでご確認ください。
※ 開催日・開催有無は必ず公式サイトでご確認ください。
作品ゆかり
姫路城は白く美しい姿から、時代を問わず数多くの映像作品の舞台に使われている。1967年公開のイギリス映画「007は二度死ぬ(You Only Live Twice)」では、忍者の訓練施設として撮影に使われた。近年では映画「関ヶ原」(2017年)や「黒牢城(こくろじょう)」(2024年、黒田孝高を描いた作品)など、時代劇のロケ地としても使われている。
学び・特徴
社格
大小天守・渡櫓など8棟が国宝、櫓や門・塀など74棟が重要文化財に指定されている。城跡全体は特別史跡で、平成5年(1993年)にユネスコ世界文化遺産に登録された。日本100名城のひとつ。
創建
正平元年(1346年)、赤松貞範(あかまつさだのり)による築城が起源とされる。現在に伝わる大天守は、池田輝政(いけだてるまさ)の大改修により慶長14年(1609年)に完成した。
テーマ
国宝世界遺産日本100名城
基本情報
住所
兵庫県姫路市本町68
見学時間
午前9時から午後5時まで(最終入城は午後4時まで)。休城日は12月29日と30日。
⚠️ 情報が古い場合があります。最新の受付時間は公式サイト等でご確認ください。
アクセス
JR姫路駅または山陽電車山陽姫路駅から徒歩約20分。姫路駅北口から神姫バスに乗り、「大手門前」で下車すると徒歩5分。城の最寄りには大手門駐車場(普通車約555台、大型車45台)があり、普通車は3時間以内600円、それを超えると1日900円。
記念メダル
スポットの近く(200m 以内)で位置情報を有効にしてチェックインすると獲得できます。
見学記録
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